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話題沸騰!俳優とロケだけではない『VIVANT』最終話がここまで盛り上がる5つの理由

堺雅人の役者魂の原点は高校時代にあった(時事通信フォト)

主演の堺雅人(時事通信フォト)

 堺雅人主演で圧倒的な話題を呼ぶドラマ『VIVANT』(TBS系)。本日17日、最終回を迎える。盛り上がりの背景には、「画期的な5つのポイントがある」というのはコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さん。木村さんが詳しく解説する。

 * * *
 視聴率や配信再生数などの指標はもちろん、X(旧ツイッター)のツイートやネット記事の数も、すべて今夏ドラマの中で断トツ。テレビに限らず今年のコンテンツシーンで見ても、最も盛り上がっていると言っていいのではないでしょうか。17日夜、『VIVANT』が最終話を迎え、放送前から考察や期待などの声が挙がっています。

 同作は序盤から、堺雅人さん、阿部寛さん、二階堂ふみさん、松坂桃李さん、二宮和也さん、役所広司さんら主演級俳優を筆頭に43人をそろえたキャスティングと、約250人のキャスト&スタッフに加えて3000頭以上の動物を集めて行った約2か月半のモンゴルロケが注目を集めていました。

 そのキャスティングと海外ロケは、人々の支持を得た理由であることは間違いないものの、最終話を前に『VIVANT』がこれほど盛り上がっているのは、その2点だけではないでしょう。成功の裏には、これまでの連ドラシーンではめったに見られない画期的な5つのポイントがあるのです。

連ドラの枠組みを度外視した物語

『VIVANT』がこれほど盛り上がった1つ目のポイントは、連ドラの枠組みを度外視した物語。当初から「敵か味方か、味方か敵か―冒険が始まる」というキャッチコピーは明かされていましたが、主人公の乃木憂助(堺雅人)が正義なのか、悪なのか。敵と見られるノゴーン・ベキ(役所広司)も本当に悪なのか、もしかしたら正義なのか。両者は敵対関係なのか、実は味方なのか。公安の野崎守(阿部寛)や協力者のドラム(富栄ドラム)も同様に敵なのか、味方なのか……。

 これらの図式がまったくわからない設定で、視聴者の興味を誘っていきました。それどころか、「テーマや目指す結末なども最後まで分からない」という謎だらけの物語は、過去になかったものであり、「まだ見たことがないドラマ」という特別感を醸し出しています。

 2つ目のポイントは、放送に留まらない立体的な仕掛け。まず放送前に出演俳優とモンゴルロケ以外の情報を伏せて期待感をあおり、第1話のラスト1分で二宮和也さんをサプライズ出演させて驚きを誘いました。

 その後は物語を進めながら、新たな謎や伏線のようなシーンを次々に投入し、ネット上の考察を加速。「話題のドラマ『VIVANT』がもたらす新現象 メディアの変化、終了後の異例盛り上がり」という記事で書きましたが、個人だけでなくさまざまなネットメディアが考察に参加することで、「放送終了後から次回放送までの1週間、ずっと盛り上がっている」という熱気につながりました。

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