スポーツ

横綱・照ノ富士が今年4度目の休場でも「進退」問題にならず 相撲協会は「優等生と評価している」の声

横綱在位13場所で7度目の休場(時事通信フォト)

横綱在位13場所で7度の休場(時事通信フォト)

 9月場所を休場した横綱・照ノ富士。2場所連続休場となり、相撲協会に提出された診断書には「腰椎椎体終板障害、糖尿病で10月8日までの休場を要する見込み」とあった。横綱在位13場所で7度目の休場となるわけだが、そんな状況でも“最高位の務めを果たしている”と評価する声もあるのだという。どういうことなのか。

 今年に入ってから、照ノ富士は1月場所と3月場所を全休。5月場所は14勝1敗で復活優勝を果たすも、7月場所は1勝3敗11休。9月場所も全休となるため、横綱昇進後の成績は85勝25敗85休となる。勝利数と休場数が並ぶという異常状態だ。ただ、相撲担当記者は「協会にとっては“優等生”の横綱なのでしょう」と話す。

「横綱審議委員会は“万全の状態になるまで待つ”という姿勢です。ひとり横綱なので多少は甘くなるのと、協会からすると巡業に全勤する横綱がありがたいというのも大きい。コロナ禍で中止になっていた巡業が本格的に再開となり、今年7~8月の夏巡業は北海道、東北、北陸など18か所で開催された。照ノ富士はそれに全勤しています。

 取組はなかったが、土俵入りや勧進元との記念写真を撮るなど、横綱としての仕事を果たしていました。9月場所前の稽古総見も相撲は取らなかったが、出席してぶつかり稽古で胸を出していた。そういうところは、協会にとって優等生と評価されているはずです」

 9月場所後も10月4日から関東、中部、関西、四国、中国と22か所で秋巡業が行なわれる。相撲担当記者が続ける。

「診断書に記された日付から考えて、10月9日の伊勢原(神奈川)巡業から参加するとみられている。普通なら巡業を休んで次の場所のために治療に専念するところだが、ドル箱ともいえる巡業の本格的再開による収支改善を目指す協会にとっては、ありがたい横綱ということになるでしょう。

 もちろん、巡業で土俵入りを見せるだけの横綱でいいのかという話ですが、この状況は新横綱が誕生するまで続くのではないか。横綱が不在では明治神宮や伊勢神宮での奉納土俵入りもできないですからね。次の11月場所で途中休場に追い込まれるようなことがあっても、横綱審議委員会から引退勧告が出ることはなさそうです。照ノ富士は“自覚や責任感がある横綱”と評価されているようですから」

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン