大谷&トラウト「世界最強兄弟」の歩み
弱小球団エンゼルスに恩義
デビューから10年で300本塁打を放ち、4年連続で最高出塁率のタイトルを獲得した「メジャー最高の野手」トラウトはどんな人物か。現地の米国人記者が語る。
「元々トラウトの父親とエンゼルスのスカウトが知り合いで、トラウトのプレーを見て将来性を確信したスカウトが球団に猛プッシュし、ドラフト1位で獲得した。この経緯からトラウトは弱小球団であるエンゼルスに恩義を感じ、39歳までの超大型契約を結んだ」
『SHO-TIME 大谷翔平』の著者で、エンゼルスの名物番記者でもあるジェフ・フレッチャー氏が語る。
「トラウトは殿堂入りしたスター選手たちに比肩する実力と実績がありながら、CM出演などのメディア露出をあまりしない。彼は、『最高の野球選手になるための時間を削ってまで有名になりたくない』との思いが強く、自由な時間は家族と静かに過ごしています」
大谷もトラウトと同じく、日本時代から富や名声にこだわらない。野球に真摯に向き合う“似たもの同士”の2人は、兄弟のように惹かれ合うのかもしれない。
(後編に続く)
※週刊ポスト2023年10月6・13日号