01-03

「自分が送ることができなかった青春があることを知るのが、私とっての娯楽」

『白線流し』『スラムダンク』が描く「青春」が大好きだった

──本を読むスピードが半端ではない山口さん。それでわかったんですが、以前お会いしたときに拙著『ベスト・オブ・平成ドラマ!』(青春出版社)をお渡ししたら、すぐに読んでくれましたよね。

山口:あの本は私にとって、とても良かったんです。私、映像との親和性が弱いみたいで、『ロングバケーション』(1996年)や『眠れる森』(1998年・ともにフジテレビ系列)が放送されていた当時、よくわからないけど見ていた感覚がありました。見ないと、翌日学校での話題についていけないから「とりあえず見ておくか」みたいな感覚で……。

 ドラマもできれば、スクリプトにして見せて欲しかったくらいです。『ベスト・オブ・平成ドラマ!』は文字になっているからそれが良かった。「こういう本、早く作ってくれよ!」という気持ちでした。これを読んで女子会に参加したら盛り上がっていられそう(笑)。

──すみません……大変遅くなりまして……(笑)。そんな山口さん、『白線流し』(フジテレビ系列・1996年)がお好きだったと聞きました。

山口:『白線流し』はね、ハマりましたね。自分が送ることができなかった青春があることを知るのが、私とっての娯楽なんでしょうね。そういう意味では漫画『スラムダンク』(集英社)も(力を込めて)大! 好きです。今でもよく読んでいます。あとは甲子園もそうですね。

──あの最終試合で甲子園の土を持って帰るシーン、でしょうか?

山口:そうです! 二度とこないであろう青春の感覚に、胸が締め付けられるんです。できれば甲子園球児も坊主のままでいてほしいくらい。

第2回に続く)

01-04

新刊『挫折からのキャリア論』(日経BP)が好評発売中

【プロフィール】
山口真由(やまぐち・まゆ)/信州大学特任教授、法学博士。1983年生まれ、北海道札幌市出身。東京大学卒業後、財務省に入省。その後、弁護士事務所に勤務。ハーバード大学留学、米ニューヨーク州弁護士登録、東京大学大学院修了という経歴を持つ。現在は日米の「家族法」を専門とし多様な「家族」を研究するかたわら、テレビ等でコメンテーターとしても活躍している。そんなきらびやかな経歴の裏に隠された赤裸々すぎる挫折エピソードを綴った『挫折からのキャリア論』(日経BP)が好評発売中。

◆取材・文/小林久乃、撮影/小倉雄一郎

関連キーワード

関連記事

トピックス

事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン