慣れた様子で一服する小堀さん
──そんなシンプルな理由だったんですね。長年、巨人の帽子を被り続けてきたおかげで、水ダウにも出演できました。
「ホントにそう。ただ、この帽子に足を引っ張られたこともあるんだよ。あるとき、なじみのサウナに行ってロッカーを開けたら、1万円札が4枚、裸で入ってた。で、ニコニコしながら財布に入れかけたんだけど、パッと顔を上げたら頭の上に防犯カメラがあってさ。この街で巨人の帽子被ってる奴なんて俺だけだから、すぐに足がつく。急いで帽子隠したけど、もう遅いよね。ていうか、帽子の前に顔隠せよって話なんだけど(笑)。
しょうがねえから、泣く泣くサウナの受付に渡しましたよ。しばらくしてから聞いたら、落とし主は現れていないんだって。なんだよ、じゃあそのままもらっておけばよかった!」
「死ぬまで巨人の帽子でいく」と語り、いつも“ガッポリ”とはいかない小堀敏夫、56歳だった。