初代アシスタントの大江麻理子アナ(写真/ロケットパンチ)
その土曜昼は、『有吉さんぽ』『タカトシ温水の路線バスで!』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)などのゆるいロケ番組が放送されている時間帯。また、今秋に『兼近&真之介のメシドラ』(日本テレビ系)と『トキタビ』(フジテレビ系)もスタートしました。
9回移動しても続けたい看板番組
さらに朝の時間帯で長年放送され続けている『朝だ!生です旅サラダ』(ABC・テレビ朝日系)、『ぶらり途中下車の旅』(日本テレビ系)なども含め、土曜朝から昼はゆるいロケ番組の激戦区。これは「休日の朝から昼はゆるいロケ番組をのんびりと見る人が多い」という民放各局のマーケティングが一致したからであり、そこにあえて挑む『モヤモヤさまぁ~ず2』からは「勝算あり」という自信が感じられます。
通常、視聴者を失うリスクがある放送時間の変更は、ゴールデンタイム進出という一部の好例を除けば、「視聴率低迷を解消するラストチャンス」のような厳しい意味合いがあるもの。しかし、『モヤモヤさまぁ~ず2』に限っては、必ずしもそうとは言えません。実際、工藤コンテンツ編成部長は、「9回引っ越してでも続けたい看板番組の1つ」などとポジティブなコメントをしていました。
もはや番組ファンの中には、放送時間の移動に慣れて、ネタとして笑い飛ばすような人が少なくありません。さまぁ~ずが番組内で、「どんなにドイヒーなことも“モヤさまっぽい”ネタとして笑いに変えている」ように、コアなファンも移動を深刻には受け止めず、笑っているのでしょう。そんなファンたちの支持が失われない限り、何度移動しても『モヤモヤさまぁ~ず2』が終了することはなさそうです。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。