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「男女の勝負ではなく、その先にある素敵な落としどころを見つけるドラマにしたい」

男女の尊厳は勝ち負けで決めるものではない

──郁子の夫・武のモラハラぶり……すごいですよね。浮気に嫌味連発に。ああいう旦那さんは当初からなのか、それともだんだんと力を蓄えていくものなのか。

MEGUMI:いろんなタイプがいると思いますけど……武の場合は後者ではないですか? 自宅には写真も飾っているし、昔はいい旦那さんだったんですよね。

──MEGUMIさんは女性の背中を押す、ということをドラマのテーマに掲げていらっしゃいます。例えば武のような、女性の尊厳をまったく顧みない男性についてどう思いますか?

MEGUMI:あんまり「尊厳が!」「男の人ばっかり!」「女もそうじゃないか!」と誇張をすると、結局は男性と女性の戦いになってしまうんです。だからお互いのことを立てながら、うまくやるのが一番いいのでは? と思います。なにかを頼むときに「〇〇くん、やってくれないかな……? やってくれるの? ありがとう!」と。女性には賢くあってほしいです。

──そういった意味を込めて、今回のドラマは女性たちに対して、教材になればということですよね。

MEGUMI:そうですね。女性支援ドラマとして「勝つ」「負ける」だけを考えていると、作品としてとても浅いものになってしまう。郁子だってモラハラ夫と戦おうとしているわけではないです。あくまでも調和を図ろうとしている。調和に辿り着くまでには、戦いもありますが、ラストの着地は平和なものにしたいと考えています。勝負ではない、その先ある素敵な落としどころを見つけにいくのが『くすぶり女とすん止め女』です。

第2回に続く)

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女優としての活動に加え、プロデューサー、実業家の顔も持つ

【プロフィール】
MEGUMI(めぐみ)/1981年生まれ、岡山県出身。2001年に芸能界デビュー後、バラエティ番組、グラビアを中心に活躍。近年では2020年『第62回ブルーリボン賞』で助演女優賞を受賞など、女優としての評価も高い。昨年プロデュースを手がけた『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』に引き続き『くすぶり女とすん止め女』(ともにテレビ東京ほか)が現在好評放送中。その他、石川県でカフェを経営するなどマルチに活動中。プライベートでは一児の母でもある。

(c)「くすぶり女とすん止め女」製作委員会

(c)「くすぶり女とすん止め女」製作委員会

ドラマチューズ!『くすぶり女とすん止め女』
毎週火曜 深夜24時30分〜 テレビ東京ほかにて放送、TVerにて配信中
49歳、専業主婦、二人の子供の母親である山本郁子(西田尚美)の人生はくすぶっていた。世間からは高評価の夫・武(勝村政信)は浮気されるだけではなく、人格を損なわれるようなモラハラを受けていた。実の両親も味方にはならない。そんな郁子がPR会社で働き始めて、人生が変わり出す。郁子は自立した女性に代わることができるのか? 一方、郁子と同じPR会社で働く“万年2番手”の工藤ほのか(香音)も、25歳にして、仕事も恋愛も満たされない日々を送っている。彼女もまた変身願望の最中にいる女性。年齢差のある二人がどんな人生を切り開いていくのか──。
【番組公式HP】https://www.tv-tokyo.co.jp/kusuburi_sundome/

◆取材・文/小林久乃、スタイリスト/大浜瑛里那、ヘアメイク/エノモトマサノリ、写真/小倉雄一郎

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