舞台観劇後、スタッフに深々と頭を下げた木村拓哉(2023年9月)
「遺産じゃねえよ! 財産なんだよ!」
会見を経てSMAPは活動を再開するかに思われたが、その後も火種はくすぶり続けていた。
「香取(慎吾)さん(46才)と草なぎ(剛)さん(49才)が出した結論は『もう5人ではやれない』。稲垣(吾郎)さん(49才)は2人に同調し、解散を止めようとするジャニー氏に泣きつかれた中居さんも『仕方ないよ』と言うばかり。4人の意思は固く、もはや誰にも引き留めることはできなかった」(レコード会社関係者)
納得できない木村は「一度は続けると決めたのに、なぜまぜっかえすんだ」と苛立ちを隠せずにいたという。
「木村さんはいまもSMAPへの愛着が強く、2020年2月のソロツアーでも『夜空ノムコウ』や『らいおんハート』などグループ時代の名曲を披露しています。“再結成”についても多くは語りませんが、拒んだこともない。ネットニュースに過去のヒット曲を“SMAPの遺産”と書かれたことに反発し『遺産じゃねえよ! うちらの中では“財産”なんだよ!』と怒りを露わにしたこともあるそうで、いまもそれだけSMAPを愛しているんです」(前出・芸能リポーター)
再集結の鍵を握るのはかつては木村とともにSMAPのツートップといわれた中居だ。
「同じ高校に通っていた木村さんと中居さんは学生時代はダブルデートをしたり、殴り合いの喧嘩をしたり、親友同士のような関係でした。ところが、木村さんが2000年に結婚した頃から2人の関係はギクシャクしはじめた。アイドルとして、家庭を持つ身と独身では、スタンスが違ったのも当然ですが、長年、まともに目も合わせない状態が続いていたのです」(前出・芸能関係者)
SMAPをよく知るテレビ局関係者が語る。
「中居さんと顔を合わせたくないばかりに、木村さんが『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の収録を休もうとしたことがあったといいます。もっとも、孤立したことがあるのは、木村さんだけではありません。2008年に中居さんがメンバーに独立を申し出たことがあり、猛反対するほかの4人と真っ向から対立していたのです。
ちょうど、中居さんに女性アーティストとの熱愛が浮上した時期で、司会業も順調だった彼は、グループを離れてひとりでやっていく考えがあったのかもしれません。中居さんの態度にいちばん怒っていたのは香取さんで、その後何年もの間、中居さんと口をきこうとしませんでした」
SMAPの長い活動期間においては誰かしらが孤立し、メンバーが分裂しては時間を経て元の関係に戻ることが繰り返されてきた。むしろ四半世紀近くにわたってグループが続いたこと自体が奇跡だという指摘もある。
「当時のジャニーズ事務所においては少年隊に次いで活動期間の長いグループでした。後にV6が記録を塗り替えますが、人気を維持し続けたという点では異例ともいえる存在だったのです。家族より長い時間を共にした彼らは周囲が思う以上に固い絆で結ばれていましたが、蓄積した“勤続疲労”はいかんともしがたかったのでしょう」(前出・芸能関係者)