国内

都立名門・国立高校に「クラス替え導入」で大騒動 卒業生1800人が反対署名活動

創立83年を迎えた国立高校

創立83年を迎えた国立高校

 東大・京大に毎年30人ほどの合格者を送り出す都立きっての進学校・国立(くにたち)高校。卒業生に山極寿一・元京都大学総長ら錚々たる顔ぶれが並び、都立高校として初めて夏の甲子園に出場したことでも知られる文武両道の名門校で騒動が起きていた。同校の卒業生(40代)が語る。

「今年4月に新任となった校長が2024年以降に『クラス替え』を導入しようとして、一部生徒が反発。それを知った卒業生たちも11月初旬から反対の署名活動を始めたのです」

 生徒の自主・自由を重んじる国立高校は制服がなく、1クラス約40人の級友との絆を深めるため「3年間クラス替えなし」の伝統がある。

「3年時には級友と本物の兄弟のような関係になります。毎年来場者が1万人を超え、全国一の高校文化祭とも称される『国高祭』では、3年生がクラスごとに演劇を披露し、プロ顔負けのクオリティだと評判。クラス替えなしだからこそ培われた濃密なチームワークの賜物なんです」(同前)

 そんな国立高校にクラス替えを導入しようとしたのが、新任校長の宮田明子氏だった。事情を知る同校関係者が言う。

「宮田先生はこれまで複数の都立高校で校長を務めたベテランで、前例にとらわれないタイプ。国高の校長就任にあたっては、伝統重視の空気が強すぎる点に懸念を示しており、とくにクラス替えがないことで人間関係に悩む生徒がいることに心を痛めていた。そこでクラス替え導入を決めたのですが、生徒への説明が少なく、やや一方的な感は否めなかった」

 国立高校はその校風もありトップダウンの決定に抵抗感が強く、結果、前述のようにOBを巻き込む署名運動に発展。反対署名は1800人を超え、11月6日には「卒業生有志一同」を差出人とする意見書とともに、宮田校長に署名が手渡されたという。

「生徒からも反対の声をまとめた文書が出されました。こうした声を受け、宮田先生はクラス替えを白紙に戻すことを決めたのです」(同前)

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン