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大相撲九州場所 空席が目立つ日でも垂れ幕で「満員御礼」のなぜ? 相撲協会は「明確な基準ない」と説明

満員御礼の垂れ幕が下がっても、満員とは限らない?

満員御礼の垂れ幕が下がっても、満員とは限らない?

 2場所連続優勝で綱取りを狙う大関・貴景勝は7日目に手痛い2敗目を喫した一方、関脇陣は星を伸ばして大関取りを目指すなど、熱戦が続く大相撲九州場所。土俵上では白熱した取組が繰り広げられ、初日から「満員御礼」の垂れ幕が出続けている。だが、会場の福岡国際センターに観戦に訪れた人たちからは、「これで満員御礼なの?」という疑問の声も聞こえてくる――。

 会場のつり屋根の上には「満員御礼」の垂れ幕が下げられているが、観客目線でもそこに違和感があるようだ。

 実際、平日の福岡国際センターの3階から見下ろすと、「マスB席」と呼ばれる9列目と10列目、さらに「マスC席」にあたる11列目という3列には、ほとんど観客が座っていないのがわかる。その上段になると「らくらく2人マスC席」「テーブル付ペアシート」、そして手頃な価格の「椅子席」ということで席が埋まっているため、ちょうど会場をグルッと1周する“ドーナツ状”の空席が目立つのだ。

 NHK大相撲中継でも、画面の上部に誰も座っていないマス席が映り込んでいる様子が見て取れる。

「満員御礼」の垂れ幕は出ているが、目視する限りは70%程度の客入りだ。6日目の場合、「満員御礼」が出た段階でもチケット売り場の発売状況の掲示板を見ると「4人マスA席」「4人マスB席」「4人マスC席」などは売り切れになっていない。

 チケットは売れ残っているのに「満員御礼」というのはよくわからない。「満員御礼」はどのような基準で出るのだろうか。相撲協会の広報部に聞いたところ、「明確な基準はない」というのだ。

「満員札止めになるのが理想ですが、80~90%のチケットが売れた状態で『満員御礼』の垂れ幕が下がる。国技館では事業部、地方場所では先発事務所が判断することになっている」(相撲協会広報部)

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