「音楽フェス」襲撃後の惨状(SNSより)

「音楽フェス」襲撃後の惨状(SNSより)

「ジェノサイド条約によってジェノサイド(虐殺)の定義は定められていますが、民族浄化という言葉に法的な定義は存在せず、“ジェノサイドとは断定できないが、かなり深刻な状況”を指すような使われ方をされています。

 イスラエル軍の侵攻拡大により、ガザに暮らすパレスチナ人たちはどんどん南部に追いやられています。ネタニヤフ首相らが明言しているわけではありませんが、“パレスチナ人をガザから追い出し、あわよくば隣接するエジプトにまで打ち払いたい”という意図があるのではないかと疑念を持たざるをえません。イスラエルにとって邪魔なパレスチナ人をもといた地域から追い払おうとしている点で、民族浄化という言葉を使って批判されています。

 ハマスの奇襲攻撃が凄惨なものだった以上、イスラエルが武力行使をすること自体への批判はそれほどないはず。しかし、武力行使のやり方を規制するための法である国際人道法に則って考えると、イスラエルのやり方はあまりに乱暴です。ハマスがいるかもしれないと見なした建物を片っ端から壊したりして、病院まで攻撃対象にしています。医療施設への攻撃は、戦争犯罪とされる可能性があります」

 長引く戦闘。今後どのような流れが考えられるか。

「イスラエルはハマス壊滅を目指していますが、2か月以上経っても大した成果が出ていません。そしてハマス側は消耗戦に持ち込むことで、イスラエル軍を撤退させ、交渉のテーブルにつけたい。停戦を求める国際世論も高まっていますし、ハマス壊滅が難しい以上、“停戦し、政治的な解決を探る”というのは現実的な選択です。

 ただ、イスラエルにとって、ハマスの狙い通りの選択肢をとるのは苦々しいことでしょう。また、たとえ停戦したとしても再び奇襲攻撃がないか不安が残ります」

 イスラエルが停戦を望まないのであれば、もうひとつ、起こりうる流れがあるという。

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン