国内

【週刊ポストスクープが端緒に】岸田文雄・首相「祝う会の闇パーティー疑惑」を上脇博之教授が告発 政治資金規正法違反での告発で自民党派閥裏金問題と同じ流れに

コロナ禍で5か月延期となったものの、約1100人参加して大盛況だった(2022年に開催された「祝う会」/時事通信フォト)

コロナ禍で5か月延期となったものの、約1100人参加して大盛況だった(2022年に開催された「祝う会」/時事通信フォト)

 安倍派をはじめ自民党各派閥の政治資金パーティーの不記載問題を検察に告発し、裏金事件捜査の端緒を開いた憲法学者の上脇博之・神戸学院大学教授が、今度は広島地検に岸田文雄・首相本人を政治資金規正法違反で告発した。対象とされたのは、本誌・週刊ポストが報じた岸田首相の「内閣総理大臣就任を祝う会」(以下、「祝う会」パーティー)をめぐる数々の疑惑だ。

 本誌報道を簡単に振り返ると、問題の「祝う会」パーティーは2022年6月12日に岸田首相の地元にある「リーガロイヤルホテル広島」で開催され、会費1万円で約1100人が出席した。コロナ禍での開催とあって、案内状には最初から「新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から飲食のご提供は控えさせていただきます」と明記されていた。飲食なしで会費1人1万円だからかなりの儲けがあったとみられる。

 このパーティーは準備段階から当日の運営まで岸田事務所(自民党広島県第一選挙区支部や政治団体「岸田文雄後援会」)の秘書やスタッフらが取り仕切ったため、実態としては岸田首相が主催した政治資金パーティーだった疑いが濃厚だ。にもかかわらず、形式上は政治団体ではない「任意団体」の主催となっており、政党支部や岸田文雄後援会の政治資金収支報告書には、開催の事実も収支も記載されていない。いわば“闇パーティー”だ。

 唯一、「祝う会」の資金の流れが辿れたのは、首相の政党支部の政治資金収支報告書での記載だった。その任意団体から「祝う会」パーティーの利益の一部とみられる約322万円が企業団体献金として寄付されていた。パーティー全体の収入や利益は明らかにされていないのだ。

 岸田首相は、国会でこの問題を追及されると「地元政財界の発起人に開いていただいた純粋な祝賀会」とあくまで岸田事務所が主催したわけではないと言い張り、「収支を公表する立場にない」と強調した。

 上脇教授は告発に踏み切った理由をこう語る。

「週刊ポストの報道を見ると、『祝う会』はどう考えても政治資金パーティーだったとしか思えません。それに対して岸田首相は国会で『純粋な祝賀会だった』と言った。つまり、政治資金パーティーではないと否定しています。その説明自体、嘘としか言いようがない。また『任意団体によって開催された』として、主催者は岸田事務所ではなかったとも答弁しています。

 しかし、祝う会の運営を実質的に岸田事務所が担ったことは、参加者に送った文書の連絡先などで明らかです。これをどう考えるか。本来、政治資金として報告するべきもののはずなのです」

 上脇教授が言う「参加者に送った文書」というのは、「祝う会」パーティーがコロナで延期された際の告知のこと。文書には、問い合わせ先が「岸田事務所」と書かれ、事務所の電話番号が記載されていた。

■「安倍派裏金問題」に通ずる問題

 問題はさらに根深い。上脇教授が続ける。

「政治資金パーティーを行なう場合、案内状やチケットに〈この催物は、政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです〉と明記しなければならないと政治資金規正法に定められていますが、この祝う会を開催にあたって、その『告知』がなされていませんでした。祝う会は、会費1万円ですが、飲食なしなので収益があがることは明らかです。資金を集める催物なのに、法規定を破って政治資金パーティーだと明記しなかった。このこと自体、裏金を作ろうとしたのではないかとの疑いが生じます。実際、報告書もまとめられず、裏金が生じている可能性は濃厚です」

関連記事

トピックス

茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された
《水戸市・31歳ネイリスト女性死亡》「『誰かのために働きたい』と…」「足が早くて活発な子」犯人逃走から6日間、地元に広がる悲しみの声
NEWSポストセブン
浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化
《声をかけて寄り添って》浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化 沈黙から一転、見られていた「雪解けの予兆」
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された秋篠宮家次女・佳子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀で見せた“ハート”》佳子さま、“お気に入り”のエメラルドグリーンドレスをお召しに 刺繍とハートシェイプドネックがエレガントさをプラス
NEWSポストセブン
元仙台高裁判事の岡口基一氏
「裁判所当局が嫌がった核心は白ブリーフだった」 弾劾裁判で法曹資格を失った岡口基一氏が振り返る「岡口裁判の急所」とは 裁判所と司法記者クラブの問題点も指摘
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された皇后雅子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀の“ブルーリンク”コーデ》皇后雅子さまはスタンドカラーでフォーマルに、愛子さまはマオカラー風で親しみやすさを演出
NEWSポストセブン
ネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された水戸市のアパート
「赤ちゃんをかばおうとしたのか…」「複数の凶器で犯行」水戸市で死亡のネイリスト女性(31)がかつて警察に相談していた“人間関係トラブル” 
NEWSポストセブン
1995年、チャリティーゴルフ前夜祭に参加した“ジャンボ”こと尾崎将司さん(左)と長嶋茂雄さん
【追悼・ジャンボとミスターの物語】尾崎将司さんと長嶋茂雄さん、昭和のスポーツ史に名を刻んだレジェンド2人の重なる足跡 ライバルと切磋琢磨し、後進の育成に取り組んだ
週刊ポスト
松田烈被告
「スマホから『映してください』と指示の声が…」ネットで“性的暴行してくれる人を募集”した松田烈被告(28)、被害女性が語った“外道すぎる犯行”
NEWSポストセブン
真美子さん(共同通信)が使用していたブランドとは
《ハワイ・ファミリーデートで真美子さんが持っていたプチプラバッグ》「同年代インフルエンサーのアスレジャーブランド」か?と話題に 実用性の高いトートバッグ、大谷は「娘のベビーカー担当」
NEWSポストセブン
郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「奥羽山脈周辺に“異常変動”が集中」「千葉県が大きく沈降」…2026年初めに警戒すべき5つの地域
週刊ポスト
ジャーナリストの溝口敦氏(左)とフリーライターの鈴木智彦氏
《溝口敦氏×鈴木智彦氏が対談》山口組抗争終結後の暴力団 勝ったはずの六代目山口組含めて勢力は縮小、トクリュウのほうが経済規模も大きく勢いがある現状
週刊ポスト