新潟から東京への呼び出し
ただ、告発文ではイベントの後日、A市議がB氏の東京の事務所に呼び出されて監禁状態になり、複数回の挨拶があったことなどを咎められるなどしたため、警察に行き、弁護士を通じた示談交渉となったが、その後に連絡が取れなくなったとしている。さらには知人の話として、B氏が暴力団の下部組織に関係していることが示唆されたとしている。この件について、前出の地元企業の社長はこう話す。
「トラブルの後にA市議と飲んだ時に“(B氏が)まるでヤクザだな”などと酒を飲みながらのジョークとして言った。お互いによく知った仲ですからね。それを告発文に書くのはどうかと思います。そこまで書くならどの組織かを調べてなきゃいけない。
東京の事務所に呼び出しがあったのも事実だが、新潟から東京までの新幹線の往復チケットを送ったと聞いている。ビジネスの話し合いをするためで、話し合いが終わるまで帰してもらえないということでは監禁かもしれないが、そこで暴力があったわけではないと聞いた。(B氏は)高校時代から付き合があるが反社だというような行動は見たことがない。風呂も一緒に入ったし、事務所にも行ったが提灯も上がってなかった(笑)」
白鵬米の販売会社に連絡したが、窓口の人間は「(B氏は)もういない。すでに会社は解散状態です」と回答。相撲協会の広報部に告発文について確認すると、「広報部では告発文について把握してない。なので、調査するかどうかは答えられない」との回答だった。
2年も前のトラブルが告発文として協会に送られてきたのは、宮城野部屋で弟子の暴力が問題化したことと無関係ではないだろう。告発文では「宮城野部屋で異常ともいえる事態が世間で注目されていますが、ここに書き綴ったものは、私個人が体験したほんの一部でしかありません。まだまだ多くの被害者がおられます。その方々が実際に受けた被害を公表し、声を上げて相撲界の正常化に行動を起こすやに伺っています」としている。
「この状況では、協会は周辺も含めた暴力トラブルに何よりも敏感になる。北青鵬の問題も、師匠として問題を知りながら十分な対応や報告がなかったことが問題となった。こういった告発文を執行部が何も調査せずに放っておくことはないのではないか」(前出・協会関係者)
次号・3月18日発売の週刊ポストでは、暴力トラブルの目撃者の詳細な証言や協会内の“白鵬追放”への動きなどについて詳報する。