芸能

『ブギウギ』付き人・小夜役の富田望生が振り返る スズ子が弟を亡くした後のシーン「力強く抱きしめる以外、何もやるべきじゃないと思った」

主人公スズ子を支える付き人・小夜役の富田望生(写真/NHK提供)

スズ子を支える付き人・小夜役の富田望生(写真/NHK提供)

 2023年10月の放送スタートから日本の朝に元気を与えてきたNHK連続テレビ小説『ブギウギ』。主人公・スズ子(趣里)を支える付き人・小夜を演じたのは富田望生。最終回を目前に、富田望生がスズ子への愛を語る。

 * * *
 スズ子さんと梅吉さん(柳葉敏郎)のお家への道を歩くところでしたが、「用意!」と始まる寸前に趣里ちゃんがクルッとこちらを振り返ってニコッと笑ったんです。それからすぐ前を向いて歩く彼女の姿を見て、「あ、スズ子さんにお付きする小夜をやるんだ」という覚悟と、趣里ちゃんの背中を見続けるんだという、役と私自身の覚悟が固まったような瞬間でした。

 趣里ちゃんとは初共演で、まだ「よろしくお願いします」という会話くらいしかしていなかったのですが、そのシーンの後もしばらく(本番)直前にニコッと笑いかけてきてくれました。やっぱり福来スズ子のあのパーンと晴れた笑顔に心を鷲掴みにされるお客さんがたくさんいて、私もその一人だということを体験しました。

『ブギウギ』は4か月くらい撮影に参加しました。趣里ちゃんは私よりもっと長い期間、朝から晩までだったはずなのでこんなこと言ってしまうのは恐縮なのですが、本当にただただ楽しかった思い出しかなくて。ご飯が出るシーンでは、趣里ちゃんに「行くか!」と誘われて「はい!」とついて行って厨房でジャガイモのふかしたものとかを「美味しい?」と食べて、撮影に戻るという感じでしたね。

 小夜に対する反響はたくさんいただきました。視聴者のなかには、“小夜、うるさいぞ?”と思う時期もあったと思います。彼女の根っこにはものすごく大きな愛情があって、もう少し観ていただけたらそれがクセになるっていう自信があったので、小夜がうるさいから観るのをやめるってならずに“スズ子さんの人生をこのまま観てくんちぇ”と願い続けていました。

 スズ子さんのそばにいて、喜びもあったけれど、彼女の悲しみにも触れた一人の人間として、小夜という存在がスズ子さんの支えになっていたらいいなという思いがありました。

 スズ子さんが弟の六郎(黒崎煌代)を亡くして、上手く歌えなくて自分の体を叩くのを小夜が止めるシーンでは、段取りやテストの段階ではびっくりするくらい私も泣いていたんです。

関連記事

トピックス

永野芽郁
《不倫騒動の田中圭はベガスでポーカー三昧も…》永野芽郁が過ごす4億円マンションでの“おとなしい暮らし”と、知人が吐露した最近の様子「自分を見失っていたのかも」
NEWSポストセブン
中居正広
中居正広FC「中居ヅラ」の返金対応に「予想以上に丁寧」と驚いたファンが嘆いた「それでも残念だったこと」《年会費1200円、破格の設定》
NEWSポストセブン
協会との関係は続く?(時事通信フォト)
《協会とケンカ別れするわけにはいかない》退職した白鵬が名古屋場所で快進撃の元弟子・草野に連日ボイスメッセージを送ったワケ
週刊ポスト
「木下MAOクラブ」で体験レッスンで指導した浅田
村上佳菜子との確執報道はどこ吹く風…浅田真央がMAOリンクで見せた「満面の笑み」と「指導者としての手応え」 体験レッスンは子どもからも保護者からも大好評
NEWSポストセブン
石破首相と妻・佳子夫人(EPA=時事)
石破首相夫人の外交ファッションが“女子大生ワンピ”からアップデート 専門家は「華やかさ以前に“上品さ”と“TPOに合わせた格式”が必要」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
ノックでも観客を沸かせた長嶋茂雄氏(写真/AFLO)
《巨人V9の真実》王貞治氏、広岡達朗氏、堀内恒夫氏ら元同僚が証言する“長嶋茂雄の勇姿”「チームの叱られ役だった」
週刊ポスト
現場となったマンホール
【埼玉マンホール転落事故】「どこに怒りを…」遺族の涙 八潮陥没事故を受けて国が自治体に緊急調査を要請、その点検作業中に発生 防護マスク・安全帯は使用せず
女性セブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン