吉岡里帆が所属する有名芸能事務所の休業は業界に衝撃を与えた
昨年末から人気俳優の退所や移籍が続き、心配されていた事務所
私はバラエティー専門放送作家なので、3月末日での「尼神インター」の解散と、誠子サン(35才)の『吉本興業』退所にもショックを受けているところです。解散理由として、誠子サンの“美への目覚め”を挙げていたメディアがありました。女性に限らず、容姿をネタに笑いをとってきたコンビやトリオがやりにくくなっているのも近年の傾向。
「和牛」「ANZEN漫才」「ハイツ友の会」も解散です。最近はプライベートでも仲よしのコンビやトリオが人気になっているのもトレンド。いろいろ難しいですね。
とにかく本当に独立や退所が多い今春は、「春はお別れの季節……」と、おニャン子クラブが歌った1986年のヒット曲『じゃあね』を流せるような雰囲気ではないケースもあります。
もっとも衝撃的だったのは有名芸能事務所『エー・チーム』が芸能関係業務の休業を発表したことです。昨年末、神尾楓珠クン(25才)や松本まりかサン(39才)といった上昇気流に乗った人気俳優さんの退所や移籍が続き、業界では同事務所の行く末を心配する声が上がっていたものです。
伊藤英明サン(48才)や吉岡里帆サン(31才)らを輩出しただけでなく、映画監督や格闘家ら幅広い人材を手がけたカリスマ的な前社長・小笠原明男さん(享年62)が2018年に亡くなられた影響が、いまになって出てきたのだと思います。すでに酒井若菜サン(43才)と臼田あさ美サン(39才)、吉岡サンは退所を発表し、“それぞれの道”を歩み出すことを決意されています。
カリスマ社長の逝去や退社、敏腕マネジャーの異動などが所属タレントの皆さんのメンタルに影響を及ぼすという事態は過去にもしばしば見られたことでしたけれど、芸能関係業務の休業とは異例の事態です。
さらに衝撃的だったのは、「28年お世話になった芸能事務所が倒産」と綴った大原がおり(かおり改め)サン(48才)のInstagramを見たときでした。ほかにも壇蜜サン(43才)や吉木りさサン(36才)、杉原杏璃サン(41才)らが所属していたグラドル界の名門『フィット』が3月22日、関連会社2社とともに破産手続き開始決定を受けたのです。つまりは倒産です。
壇蜜の事務所は倒産を発表した
吉木サンは「長年歩んできたマネージャーと」共に移籍。一方、壇蜜サンはギャラの未払いが数百万円だとメディアの取材で明かしています。
4月7日、『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した矢田亜希子サン(45才)は長年所属してきた事務所が「ダメになっちゃったら私はどうするんだろうと考えたことがある」と不安を吐露。これはいま、多くのタレントさんが感じていることなのではないかと思います。
昔なら考えられなかった退所・独立、移籍劇の数々。いい意味でタレントの皆さんの可能性が広がることを願うばかりです。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2024年4月25日号