国内

ネットで「女ヤクザ」が注目 それでも「認めない」「知らない」の声が出るヤクザ社会特有の事情

「違法賭博では見かけても賭場に女性がいるのはみたことがない」(イメージ)

「違法賭博では見かけても賭場に女性がいるのはみたことがない」(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、「女ヤクザ」という存在について。

 * * *
“女ヤクザ”の記事が、いくつかのウェブメディアで公開されている。主人公は『「女ヤクザ」とよばれて-ヤクザも恐れた「悪魔の子」一代記』の著者・西村まこ氏だ。記事によると、西村氏は女性でありながら、暴力団の親分の盃を受けて組織の組員となり、さらにヤクザの若衆として活動していたのだという。日本で初めて国に「女性暴力団」と認定され、服役していた刑務所で「ヤクザの脱退届」を書いたという逸話なども載っている。

 ヤクザは男社会と思っていたが、女ヤクザが存在したのか。その存在は暴力団業界でどれくらい知れ渡っていたのだろうか。指定暴力団の幹部に聞いてみると「噂にもなっていなかった」と答えられ、ヤクザジャーナリストには「聞いたことがなく、記事を読んで初めて知った」と言われた。暴力団対策を行ってきた元刑事に同じ質問をしたが「聞いたことがない」という。幹部によると「たしか元山口組系暴力団組員のYouTuberで、組員らの更生支援を行う特定非営利活動法人五仁會の会長、竹垣悟氏のところで紹介していたとかで、ちょっと話題になっていたと思う」と話す。

 筆者も女ヤクザの存在をこの記事で初めて知ったが、ヤクザたちの多くも同じらしい。女とヤクザといえば昭和の時代は藤純子主演の『緋牡丹博徒』(東映)シリーズが有名だ。主人公の「緋牡丹お竜」こと矢野竜子は女侠客、賭場を渡り歩く博徒だが、親分がいないので暴力団組織の組員ではない。平成では『極道の妻たち』(東映)シリーズがあり、こちらはヤクザの妻である姐さんが主人公である。

「過去には女親分がいたらしいと聞いたことはあるが、最近は極妻のように、ヤクザの女になって、その傘の下で勘違いしている人はいる」と幹部が話すように、組長の妻として姐さんとよばれ、組長の虎の威を借りて子分たちを動かし、女ヤクザになった気分で勘違いするような者はいる。元刑事も「違法賭博やオンラインカジノに女がいても、賭場に女がいるのは見たことがない」と話す。ヤクザの周りには必ず女性たちがいるが、彼女たちがヤクザ社会の中に直接入り込むことはなかったのだ。

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
蝦夷富士という名前もある羊蹄山(イメージ)
《ブローカーが証言》中国人らが日本の不動産取得でもくろむ乱暴な開発計画 「日本の役人は言うだけで実力行使はしないと聞いている」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン