「こちらの事実誤認だと主張していますが、私たちは何も誤解していません。誠実じゃないですよね」──悔しさをにじませて語るのは、今春、いなば食品株式会社の入社辞退したA子さんだ。
『週刊文春』の報道によると、静岡県内で勤務する予定だった一般職の女性たちが相次いで入社を辞退し、その割合は9割に達したという。「募集要項に給与が22万6000円とあったが、入社の段階になって、『給与は決まっていません』と言われ、あらためて問い合わせると、19万6450円と告げられた」や「静岡の社宅は雨漏りするボロ家」など、いなば食品の労働環境について報じられていた。
“ボロ家ハラスメント”との報道を受けて、いなば食品は4月12日、〈この度は皆様方にマスコミ報道等にてのご心配をおかけ致し、衷心よりお詫び申し上げます〉とホームページで謝罪。今年1月に責任者が亡くなったことが原因で、社宅の改修作業が遅れたと説明していた。
また、NEWSポストセブン取材班がいなば食品に問い合わせたところ、担当者は「調査中のため、個別の問い合わせにはお答えできません」としつつ、“募集要項に給与が22万6000円とあったが、あらためて問い合わせると19万6450円と告げられた”と報じられた点について、以下のように説明した。
「一般職の方が、総合職のお給料として提示されていた金額と比べて、“金額が低くなった”と事実誤認されたのだと思います」(いなば食品の担当者)