ライフ

沈静化しない歩きスマホ問題 ぶつかる人は「面倒くさそうな人が多い」

「ポケモンGO」の最大イベント「フェスト」が2024年5月30日、仙台市の七北田公園などで始まった。オープニングセレモニーに登場した仙台市の郡和子市長(右)とナイアンティック日本法人の村井説人代表(時事通信フォト)

「ポケモンGO」の最大イベント「フェスト」が2024年5月30日、仙台市の七北田公園などで始まった。オープニングセレモニーに登場した仙台市の郡和子市長(右)とナイアンティック日本法人の村井説人代表(時事通信フォト)

 2023年に全国の15~79歳の男女を対象に調査したところ、全体で44%、10~20代では6割超が歩きスマホをしていることが分かった(NTTドコモのモバイル社会研究所調べ)。だが、当たり前のこととして歩きスマホを容認している人は少ないだろう。人々の生活と社会の変化を記録する作家の日野百草氏が、「歩きスマホ」をめぐる困惑と苦悩についてレポートする。

 * * *
「ぶつかって来られると痛いし腹が立つし、おまけにこっちが睨み返されます。自分がスマホに夢中になってぶつかってきたのに逆ギレですよ」

 都心の繁華街、ターミナル駅構内で後ろからぶつかりを受けた40代会社員が語る。

 彼はホームで普通に待っていただけなのに後ろからぶつかって来られては防ぎようがない、ましてや相手はスマホに夢中、いわゆる「歩きスマホ」というやつだ。

「前なんか見てないんでしょうね。正直、あのホームの混雑でスマホとにらめっこで歩くってのがどうかと思いますけど、そんなのばっかりなんで『痛いなあ』『腹立つなあ』と思うしかなかったです」

 他の呼称としては「ながらスマホ」とも呼ばれ、自動車にせよ自転車にせよ「運転しながら」の明確な罰則のある違反ばかりが取り沙汰されるが、実のところこの「歩きながら」という「徒歩」による「歩きスマホ」もまた、年々社会問題となりつつある。

 とくにネットの声、SNSなどは彼のようにスマホ操作の歩行者がぶつかってきた、逆ギレされたなどの声が多数寄せられている。それこそ、毎日のように。読者のみなさんの中でも迷惑に思ったり、実際に歩きスマホの被害に遭ったりの経験があるかもしれない。

罰則があるわけじゃないですから

 ゲーム情報を中心に扱うネットメディアの編集者の話。

「昔のガラケー時代から問題ではありましたが、ガラケーではどちらかというと通話に関するトラブルが多かったように思います。スマホになってからパソコンを持ち歩けるのと同じことになりましたから、過集中の状態で視聴、プレイしながら歩く人は増えたでしょうね。バッテリーの持ちもよくなりましたし。最近でも『ポケモンGO』のイベントでトラブルがありました」

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン