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映画『九十歳。何がめでたい』に関する数々の“奇跡” 主演の草笛光子(90)について監督は「肌修正もなし」と力説

「祝公開前日祭」にてキャストが集結!(撮影/浅野剛)

「祝公開前日祭」にてキャストが集結!(撮影/浅野剛)

 全国公開中の草笛光子(90才)主演映画『九十歳。何がめでたい』。その“祝公開前日祭”に参加したコラムニストで放送作家の山田美保子さんが、作品にまつわる“奇跡”について綴る。

吹き替えなし AIじゃない 肌修正もなし

 2016年5月まで1年にわたって連載されていたので、『女性セブン』読者の皆さんには特におなじみ。佐藤愛子先生(100才)の超ベストセラーエッセイ『九十歳。何がめでたい』が“リアル90才”の草笛光子サン(90才)と映画『老後の資金がありません!』の前田哲監督とのタッグにより、実写映画化。6月21日から、全国で爆笑と共感を呼びまくっているのもご存じのとおりです。

 公開前日、出演者の草笛サン、連載&単行本の担当編集者役の唐沢寿明サン(61才)、愛子先生の娘役の真矢ミキさん(60才)、孫役の藤間爽子サン(29才)、美容師役のLiLiCoさん(53才)、唐沢サンの“年下の上司”役の宮野真守サン(41才)、前田監督、そして主題歌『チーズ』を歌う木村カエラさん(39才)が勢揃いした「祝公開前日祭」に行ってきました。

 前田監督は開口一番、

「いろんな奇跡が重なって完成できたと思ってます」

 と。実はこの“奇跡”というワードは、本物の担当編集者である小学館の橘高真也さんも繰り返し言っていたこと。撮影は昨年の10月から約2か月間で、90才の草笛サンが「演じきってくださった」ことが奇跡だと……。前田監督は映画を見終えたばかりの観客の皆さんに対し、「吹き替えなしですから、AIじゃないですから、肌修正もなしです。すごいですよね。本物がいま、座ってます」と数々の“奇跡”について力説されていました。

 松竹歌劇団(SKD)ご出身ゆえ、体幹の強さや筋肉量などが、そこいらの(!)90才とはワケが違うとはいえ、草笛サンはビックリするほどシャンとされているし、とっても華やか。やっぱり、それらは奇跡的なことなのです。

 だからメインキャストの皆さんもエスコートなどはするものの、草笛サンに対し、強めのツッコミをしたり、オフマイクの状態でおしゃべりしたりと決して年寄り扱いしないのです。

 登壇直後、草笛サンを挟んで、宝塚歌劇団トップスターだった真矢サンと、数々のテレビCMでキレッキレのダンスを披露してきた唐沢サンによる合計211才の決めポーズは息を呑むカッコよさで……。頑固な座骨神経痛ゆえ、現在“杖生活”の私は猛省するばかりでした。

 唐沢サンは映画の見どころとして、「草笛さんのマシンガントーク」を挙げ、“若者代表”の藤間サンは草笛サンについて「本当にかわいくてカッコよくてステキで刺激をいただきまして」と話しました。

 この日、17年ぶりに復活した「淀川長治賞」を受賞したことが発表されたばかりのLiLiCoさんは「3世代で見られる珍しい映画」「(上映時間)99分、ちょうどいいよね」と映画コメンテーターらしく“解説”されていました。

 そして木村カエラさんは、草笛サンや愛子先生の「潔い生き方」、「スカッと晴れた空のような世界観」を「カッコいいなと感じ」、軽快な音楽にしたいと思って作ったと。「情報が多いこの世の中で、シンプルに、もっと心が素直であっていいということを教えてくれるすばらしい映画」と心からのコメントを寄せていました。

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