芸能

草刈正雄(71)が語るこれからの俳優人生「いい意味で期待を裏切って、もっとよくする、おもしろくする。そうして過ごしていきたい」

映画デビューから今年で50年を迎えた草刈正雄

映画デビューから今年で50年を迎えた草刈正雄

 二枚目から悪役、コミカルな役まで、さまざまな役を演じる草刈正雄(71才)。17才でモデルデビューしてから半世紀以上も活躍し続ける草刈だが、プライベートではどんな顔を持っているのだろうか──。【全4回の第4回。第1回から読む】

普段はぐうたらでウジウジで……

 仕事では強面の武将など、強そうな男を頻繁に演じる草刈だが、プライベートでの“素”は真逆だという。

「家にいるときはボーッとしていますよ。本当に何もしません。ぐうたらで、いつもウジウジと後ろ向きで、心配ばかりしています。つい最近も、目の治療が決まったのですが、それが怖くて怖くて、落ち込んでいるくらいです。逆に妻は前向きで明るい人だから、“もう少し何事も楽しめばいいのに”なんて、よく言われます」(草刈、以下「」内同)

 結婚から36年。家のこと、子育てのこと、すべてを妻に任せてきたという。2010年に77才で他界した母親とは15年ほど同居。咽頭がんや乳がんを患った母に寄り添って看病してくれたのも妻だった。

「女優だった妻とは『華麗なる刑事』の共演をきっかけに12年の交際を経て1988年、36才のときに結婚しました。仕事以外は何もせず、よき夫にもよき父親にもなれなかったぼくを支えてくれたことには感謝しかありません」

 そんな妻は草刈の作品をほとんど見ないという。お互いに干渉しないのが円満の秘訣なのだとか。

 しかし2023年、草刈がNHKのドキュメンタリー番組『ファミリーヒストリー』に出演したときは、

「よかったね」

 と、声をかけてくれたという。

「もう少し、涙を流すなどして共感してほしかったけど……」

 と草刈は苦笑するが、ここぞというときにはしっかり夫の活躍を見て支えあう、夫婦の絆が垣間見えた。

 そもそもこの番組は、各界で活躍する人々の父母や先祖がいかに生き抜いてきたかを国内外や関連人物へ取材するというドキュメンタリー。草刈が出演した回の取材で明らかになったのが、亡くなったと聞いていたアメリカ人の父親が実は生きており、母国で別の家庭を築いていたことだった。

「あの番組は、母の生前からお話をいただいていたのですが、母からは“先方に迷惑がかかるかもしれないからやめた方がいい”と止められていました。母の死後、再度お話をいただき、迷っていたところで娘たちに背中を押され、決意しました。ところが、NHKが調べてくださっても、半年ほど音沙汰がない。企画自体がボツになりかけたとき、ちょうど父方の親族もぼくを捜してくれていて、奇跡的にタイミングが合い、父方の親族に会えることになったんです。ぼくやスタッフにとっても意外な展開が続き、本気で驚いたり涙を流したりの連続でした」

 番組では、人前をはばからず涙を流す草刈が映され、視聴者の共感を呼んだ。このときの草刈こそまさに“素”の彼だったといえる。

 父方の親族とは番組後も手紙のやり取りを続けているという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン