背筋を伸ばして胸を張り堂々と歩く氷川きよし

背筋を伸ばして胸を張り堂々と歩く氷川きよし(2023年12月)

「じぇじぇじぇ」「倍返し」も

 そんな氷川の商標騒動には、ここにきて新たな参戦者が現れた。それが、大阪府に本社を置く「ベストライセンス株式会社」だ。

「有名になった言葉やサービスなどを手当たり次第に商標出願する会社で、その手法には、特許庁が異例の注意喚起をしたこともあります」(社会部記者)

 ベストライセンス社は過去にNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」や、TBS系ドラマ『半沢直樹』の「倍返し」といった流行語から、「歩きスマホ」「個人型確定拠出年金」「民進党」など、話題のワードを次々と商標出願してきた。

「おそらく氷川さんの新芸名が話題になっていることに目をつけて参戦してきたのでしょう。この6月に出願しています」(前出・社会部記者)

 福地国際特許事務所代表弁理士の福地武雄さんは、こう語る。

「ベストライセンス社により出願された商標が、登録まで至る可能性は低いですが、万が一、商標登録されてしまった場合、その登録を取り消すためには、商標登録異議の申し立てまたは商標登録無効審判の請求をする必要があります。

 この異議申し立ての審理期間は、6か月から8か月もかかる(無効審判の審理期間は約1年)。さらに、取消決定または無効審判を受けた元の商標権者は、知的財産高等裁判所へ異議決定または無効審判の取り消しの裁判を提起することもできますので、そうなると、解決までより長い期間を要することとなるでしょう」

 前所属事務所との話し合いも長期化の様相を見せており、今年の紅白までに決着するのは難しそうだ。果たして商標出願という火種を抱えた氷川の紅白出場はどうなるのか。

「生まれ変わりをアピールしたい本人は、氷川きよしではなく、新しい呼び名で出場したいでしょうね。ただ、権利問題もそうですし、肝心のファンが受け入れてくれるかどうか……」(前出・芸能関係者)

 最大の焦点はファンの反応となりそうだ。従来の氷川のファンクラブは現在も存続するが、それはデビュー前からお世話になった前事務所への恩返しで氷川が希望したとされる。だが最近、そのファンクラブにも異変が起きている。

「デビュー時から氷川さんを支えてきたファンらの退会が目立っているそうです。古参のファンの多くは“自分らしく生きたい”という氷川さんを応援しつつも、以前とは異なるビジュアルや発言内容に“何か違う”という違和感を抱いているのかもしれません」(前出・芸能関係者)

 厳しい現実を突き付けられたのが、先日の復活コンサートだった。

「今後のコンサートのチケット販売は好調なようですが、8月のコンサートは思ったほどの反応が得られず、過去に武道館を満員にしてきた氷川さんからすれば寂しい入りでした。危機感を覚えた氷川さんは、自ら復活コンサートのポスター配りを行っていたほどです。紅白にまで『KIINA.』の呼び名で登場することが自分にとってもファンにとってもいいことなのか、本人は慎重に判断するでしょう」(前出・芸能関係者)

 目玉と期待される紅白出場を手にしたとき、本人が選択するのは「きよし」か「KIINA.」か、はたまた両方か──復帰早々、新生きーちゃんの悩みは尽きない。

※女性セブン2024年9月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年、第27回参議委員議員選挙で使用した日本維新の会のポスター(時事通信フォト)
《本当に許せません》維新議員の”国保逃れ”疑惑で「日本維新の会」に広がる怒りの声「身を切る改革って自分たちの身じゃなかったってこと」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン