ライフ

《”セクシーな写真が見たい”と言われ…》若年層を中心に注意喚起されているセクストーション 中高年男性被害者たちの「誰にも打ち明けられない」苦しい胸の内 

facebookでやりとりしている相手は外国人女性だと信じていた(イメージ)

facebookでやりとりしている相手は外国人女性だと信じていた(イメージ)

 SNSで知り合った異性から誘われ、性的な動画や画像をだましとられて脅迫される「セクストーション」(性的脅迫)が問題になっている。警察も昨年から注意喚起の回数を増やしているが、そこで主に紹介されている被害者は10~20代だ。子供だから、異性との微妙なやりとりの加減がわからず、言いなりになりやすく被害に遭うのかと思われてきたが、実はこの主の被害には大人もかなり遭っているという。ライターの宮添優氏が、恥ずかしくてなかなか打ち明けられないという中高年男性のセクストーション被害についてレポートする。

 * * *
 近年、増大するデジタル性被害の問題ときくと、出会いも交際もSNSから始めることに抵抗がない若い被害者を思い浮かべる人が大半かもしれない。とくにそれが性的脅迫、セクストーションを伴ったものとなるとなおさらだろうが、それは、思い込みに過ぎない。実は、ステレオタイプな被害者イメージからかけ離れた人たちへの被害が相次いでいる。

 福岡県在住の公務員の男性(50代)は、高齢の父親(70代)が、いわゆる「セクストーション」と呼ばれる性的脅迫の被害に遭い、金銭を失ったと打ち明ける。

「ある日、親父のFacebookを見ていると、親父が”100万円当たった、ありがとうございます”と話す動画がアップされていたんです。宝くじを買うような親父でもないし、なんのことだろうと思って実家に電話したんです。でも、電話に出た母親に聞いても、そんな話は知らないと言う。まさか母親に隠しているのかと思い、親父に直接問いただしたんですが、その返答も”間違って投稿した”と要領を得ないものでした」(公務員の男性)

 しかし改めて見返しても、父親は間違いなく動画内で「100万円が当たった」と言っているし、その動画の背景には実家の玄関も写っており、合成などのフェイク映像にも見えなかった。父親はその後すぐ、件の映像を削除したようだったが、男性の懸念は拭えず、急遽実家に帰り、直接父親を問い詰めたという。すると、観念した父親は、驚くべきことを話し始めたのだという。

「SNSで知り合った外国人女性と懇意になって、その後、どういう経緯かは不明ですが、父親に100万円が当たった、と告げられたそうです。親父はそれを信じ込み、女性に言われるがまま、動画内で自分の居住する県や、実名を喋っていました。そんなの詐欺に決まっていると、思わず激昂すると、親父は黙り込んでしまった。

 それでスマホを見せてもらうと、そこには、息子としては直視できないようないかがわしいメッセージのやり取りや、親父の上半身裸の写真まで出てきた。70歳超えなのに情けないという気持ちや、まだ男だったのかという気持ち、被害が少しで済んでホッとしたという気持ち、様々な思いが去来して複雑でした。ただ、親父が恥を偲んで全てを打ち明けてくれたことは、不幸中の幸いだったと思うしかありません」(公務員の男性)

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン