白いトップスに大きなイヤリングをつける武田玲奈
モデル出身でありながらあえて言い切る「女優」
今年4月、デビュー10周年の想いを「デイリースポーツ」のインタビューで語っていた武田が、今はもう「モデル」ではなく「女優という意識です」と言い切っていたのが筆者は忘れられない。
2014年2月に『Popteen』のレギュラーモデルとしてデビューし、翌2015年、『週刊ヤングジャンプ』の巻頭グラビアで読者や業界人から大注目を受け、史上初めて年間5回登場したことでも話題を呼んだ。
女優デビューは同年3月公開の映画『暗殺教室』。以来、演技の世界にハマっていったという。
実は、芸能界のヒエラルキーにおいて、モデルよりも上のポジションに女優がいたのは、ひと昔前の話だ。いまは軸足を女優に置いていたとしてもプロフィールに「ランウェイ」の項目を置き、モデルとしてファッションショーに出演したことが記される時代である。
が、あえて「女優」と言い切る武田の潔さと懸命に作品に取り組む姿に、筆者もいっきにファンになった。
テレビマンや業界人の間で武田は「思い切りがいい女優」「動ける女優」と評判で、抜群のスタイルを活かして演じた劇場版『仮面ライダー アマゾンズ』(2016年・2018年)は「女優人生の初期を代表する作品」と言い、ライダーのヒロインを演じることには「登竜門として憧れがあった」と話していたという。
その武田が「新橋演舞場」と「大阪 歌舞伎座」に初降臨する『劇走江戸鴉 チャリンコ傾奇組』。HiHi Jetsの井上と橋本との化学反応も含め、さらに飛躍するであろう“動ける”武田玲奈の“女優魂”をじっくり見せてもらうつもりだ。
◆山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。