ライフ
連載『いつも感じのいい人のたった6つの習慣』

【千利休の末裔が語る“いつも感じのいい人”の習慣・第1回】心地よい立ち居振る舞いは「お先に…」「ごめんなさい」をすぐに言えること

茶室のイメージ

茶室では多くの学びがある(時事通信フォト)

 「本来、心地よい立ち居ふるまいやマナーとは、人間関係を良好にするために生まれたものでした。人間関係に悩んだら、日本の先人が生み出したふるまい方や心づかいに、今一度立ち返ってみてほしいと思います」──そう語るのは、千利休を祖とする茶の湯の家に生まれ育った千 宗屋(せん・そうおく)氏だ。千氏は、ふるまいやマナーについて語った『いつも感じのいい人のたった6つの習慣』を上梓したばかり。

 効率を何よりも優先する社会になった現代。コストパフォーマンスどころか、時間や人間関係も効率重視に変化してきているという。そんなコスパ、タイパを重視するあまり、電話のかけ方も知らず、「人との距離感がわからない」と悩む人たちが増えているそうだ。千氏が語る短期連載、第1回は、日本人が大切にしてきた「慮る(おもんぱかる)」という心について伺ってみた。【全6回の第1回】

「慮る」とは、相手の立場に立って「心地よい」かどうか

「世界中の多くの国々の中で、日本という国はずいぶんと恵まれてきたのではないでしょうか。食糧の乏しい砂漠地帯や極寒の地とくらべ、海に囲まれ、温暖湿潤で植物が育ちやすい日本の国土は、太古の昔から多くの人の食糧を確保できる環境でした。そのため、人が生きていくために戦って奪い合わなければならないという必然性が、他の地域よりも低かったのかもしれません。

 衣食足りて礼節を知る、という言葉の通り、日本人の中には、分け合い譲り合うという文化がいつしか生まれたのだと思うのです。長い歴史の中では飢饉や圧政に苦しんだ民もいたことでしょう。けれど幸いにも日本では、基本的には争わずとも待っていればちゃんと順番が回ってくるということが人びとの行動規範となり、それが現在の礼儀正しさや奥ゆかしさといった国民性にもつながっているのでしょう」(千氏、以下同)

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン