自ら酒をつくる矢部
「願いは口に出して言えば叶う」
そうおしぼりを渡す姿は、番組で憧れの女優と対面し、まるで少女のようにはしゃいでいたときと同一人物には思えない。番組出演時のことを聞くと、途端に嬉しそうな笑顔を見せ、こう答えた。
「ミポリンと共演できたこと、いろんなメディアさんがニュースにしてくださったおかげで、会う人会う人に『番組見たよ!』『最初から泣いてたね』『夢が叶ってよかったね!』と、言われちゃいました。小学生の頃からずっと、ミポリンに憧れていたので……。
あ、番組で『ミポリンって呼んでいいよ』ってご本人から許可をいただいたので、今日はあだ名で呼んじゃいますね。番組でも話しましたが、本当に中山美穂さんの顔になりたくて芸能界に入ったんですよ。もともとアイドルが好きで、あの頃は工藤静香さんや南野陽子さん、キョンキョン(小泉今日子さん)、のりピー(酒井法子さん)と、今で言う『推し』がたくさんいました」
憧れの人との共演で涙を流していた矢部だが、実は中山とは今回が初対面ではなかったという。
「若い頃に私のマネージャーをしていた方が、たまたまミポリンのマネージャーになったんです。その縁でミポリンのライブが終わった後、楽屋に呼んでくださった。その時はハタチくらいだったかな。突然のことだったし、まさかお会いできるとは思っていなかったので、緊張しすぎて当時のことはまったく覚えていないんです。
ほかにもたくさんの方が楽屋に挨拶にいらしていたようなので、多分ミポリンには『タレントの矢部美穂』と認識はされていなかったかもしれません。だけどまたこうしてお仕事でお会いすることができて、本当に嬉しかったです。これはいつも私が話していることですが、願いは口に出して言えば叶うんです」