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稲田朋美・元防衛相、政治資金約156万円で“バレンタイン支出”疑惑 2月にエルメス、バーニーズニューヨークに贈答品代を支出「本当に政治活動に必要か」との指摘

稲田朋美・元防衛相の政治資金収支報告書に疑問視される支出が(時事通信フォト)

稲田朋美・元防衛相の政治資金収支報告書に疑問視される支出が(時事通信フォト)

 昨年12月の政治倫理審査会では安倍派の裏金問題について、「不記載になっていたことは知らなかった」と釈明に追われた稲田朋美・元防衛相。その政治資金に新たに疑問視される支出が見つかった。

 資金管理団体「ともみ組」の政治資金収支報告書を見ると、バレンタインデー近辺に、「チョコレート代ではないか」と思われる多額の贈答品代が支出されているのだ。

 2023年分の収支報告書には、2月5日に「三越伊勢丹三越銀座店」に1万7820円、2月11日付で「エルメス・ジャポン」に1万10円、2月12日付で「バーニーズニューヨーク銀座店」に17万7100円の贈答品代を支出。贈答品の内容の記載はないが、「バーニーズニューヨーク」はバレンタインの時期、期間限定のチョコを販売することで知られており、「エルメス」もバレンタインギフトを謳った商品を販売している。

 2022年分の収支報告書もバーニーズニューヨーク銀座店の運営会社へ2月7日に約41万円、2月13日に4万2900円、2月14日当日には三越伊勢丹三越銀座店や松屋などの百貨店へ約11万円分の贈答品代を支出。2021年分を含め、バレンタインデー前の贈答品代は合計約156万円あった。

 本誌・週刊ポストは2021年にも「ともみ組」によるチョコの名店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」への約27万円の支出(2月7日付)を「義理チョコ代」と報じたが、その後も政治資金でチョコを配っているのではないか。政治資金を監視している上脇博之・神戸学院大学教授が指摘する。

「政治資金は、政治活動にしか使ってはならない。プライベート目的での使用は禁じられています。その理由としては、政治団体が受けた寄附は非課税だからということなどが挙げられます。そのため政治資金で贈答品を購入した場合、本当に政治活動に必要なのかが問われる。説明責任が生じる、ということです。

 例えば、事務所に来訪した方向けのお菓子であれば、それは政治活動の一環だと考えられます。が、政治家の側から出向いて贈答品を配っていた場合、それは政治活動なのかは疑問符が付き始めます。稲田議員の場合は、時期や金額を見るに、恐らくバレンタインギフトと見られる品をたくさん購入しているようです。多数の人に配るのは、本当に政治活動に必要なことなのでしょうか」

 稲田事務所に聞くと、「支出に関しましては政治資金収支報告書のとおりです」と文書回答した。

 どうやらバレンタインギフトであることを否定するつもりはないようだ。

※週刊ポスト2025年3月21日号

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