国内
「衆参ダブル選挙」議席予測

【7月参院選の注目選挙区最新情勢】苦戦の自民党、東京で区は石原伸晃氏が出馬に意欲も現職・武見敬三氏と共倒れの危機、比例区はタレント候補が見当たらず目玉不在

参院選では苦戦が予想される自民党(石破茂・首相/時事通信フォト)

参院選では苦戦が予想される自民党(石破茂・首相/時事通信フォト)

 政権発足から半年、少数与党の舵取りは難航し、支持率も低迷する石破茂・首相は焦りの色を隠せないでいる。このままいけば、夏の参院選で自民大敗は必至。そうしたなか、永田町では石破首相が「衆参W(ダブル)選挙」という大博打に打って出るとの情報が駆け巡っている。選挙情勢分析に定評がある政治ジャーナリスト・野上忠興氏は「ダブル選になれば自公政権は衆参ともに過半数を失い、石破退陣は決定的になる」と指摘する。

 そこで本誌・週刊ポストは野上氏の協力で参院選の詳細なシミュレーションを行った。野上氏の予測結果は、「自民34議席」「公明11議席」の大惨敗となった。とくに勝敗の鍵を握る32の1人区で自民は最大24敗を喫するドミノ現象が予想される。比例代表の議席も過去最低の13議席と、非改選を合わせて自公は121議席前後(自民系無所属含む)まで減らし、参院過半数割れとなる可能性が高い。第2回では、注目選挙区の動向を予測する。【全3回の第2回。第1回から読む

参院選「自公大惨敗」でキャスティングボートを握るのは?

参院選「自公大惨敗」でキャスティングボートを握るのは?

 参院選の注目選挙区の情勢を北から見ていこう。

■北海道(改選定数3)
 自民は現職の高橋はるみ氏、岩本剛人氏の2人が出馬するが、今回は1議席にとどまる見通し。立憲現職の勝部賢志氏と国民新人が議席獲得濃厚だ。選挙支援する連合は立憲、国民から1人ずつ候補を立てるように求めているが、国民が元自民党帯広市議の擁立を土壇場で取りやめて候補者選びが難航。立・国の協議が決裂すれば混戦に。

■福島(改選定数1)
 自民現職の森雅子・元法相と立憲新人の石原洋三郎・元代議士が接戦。森氏は安倍派裏金問題で計282万円の不記載が発覚して政倫審で釈明したが、石破首相の商品券とともに裏金問題への批判は強く苦戦に。

■東京(改選定数6+1)
 自民党は現職の武見敬三・元厚労相に加え、石原伸晃・元幹事長も出馬に意欲を見せるが、2人出馬なら“共倒れ危機”だ。立憲も現職の塩村文夏氏と新人の2人擁立する方針で候補者未定の政党が多いが、国民(未定)、れいわ(未定)、共産現職の吉良佳子氏、公明新人の川村雄大氏、立憲の塩村氏までは当選圏内か。残り1議席を自民の2人、立憲新人(未定)、維新(未定)が争う展開。7位は辞職した蓮舫氏の補欠選挙として当選(任期3年)となる。

■富山(改選定数1)
 保守地盤が強いものの、国民民主が元地元テレビアナウンサーの庭田幸恵氏を擁立。立憲との候補一本化ならチャンス。

■滋賀県(改選定数1)
 維新現職の嘉田由紀子氏が比例転出。自民、維新、立憲、国民がそれぞれ新人を擁立して四つ巴だったが、維新と立憲が予備選を行なって候補一本化することで合意。有利になるか。

■大阪(改選定数4)
 前々回2議席を得た維新は4月に予備選を行なって男女1枠ずつ2人の候補を決める。現職の梅村みずほ氏も予備選参加。自民は現職の太田房江氏の公認が決まらず、候補者選びが難航中だ。立憲、国民ともに候補未定で、維新は2議席、公明党も議席獲得濃厚。自民は残り1議席に滑り込めるか瀬戸際に。

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《真美子さんと娘が待つスイートルームに直行》大谷翔平が試合後に見せた満面の笑み、アップ中も「スタンドに笑顔で手を振って…」本拠地で見られる“家族の絆”
NEWSポストセブン
“高市効果”で自民党の政党支持率は前月比10ポイント以上も急上昇した…(時事通信フォト)
世論の現状認識と乖離する大メディアの“高市ぎらい” 参政党躍進時を彷彿とさせる“叩けば叩くほど高市支持が強まる”現象、「批判もカラ回りしている」との指摘
週刊ポスト
国民民主党の玉木雄一郎代表、不倫密会が報じられた元グラビアアイドル(時事通信フォト・Instagramより)
《私生活の面は大丈夫なのか》玉木雄一郎氏、不倫密会の元グラビアアイドルがひっそりと活動再開 地元香川では“彼女がまた動き出した”と話題に
女性セブン
バラエティ番組「ぽかぽか」に出演した益若つばさ(写真は2013年)
「こんな顔だった?」益若つばさ(40)が“人生最大のイメチェン”でネット騒然…元夫・梅しゃんが明かしていた息子との絶妙な距離感
NEWSポストセブン
前伊藤市議が語る”最悪の結末”とは──
《伊東市長・学歴詐称問題》「登場人物がズレている」市議選立候補者が明かした伊東市情勢と“最悪シナリオ”「伊東市が迷宮入りする可能性も」
NEWSポストセブン
日本維新の会・西田薫衆院議員に持ち上がった収支報告書「虚偽記載」疑惑(時事通信フォト)
《追及スクープ》日本維新の会・西田薫衆院議員の収支報告書「虚偽記載」疑惑で“隠蔽工作”の新証言 支援者のもとに現金入りの封筒を持って現われ「持っておいてください」
週刊ポスト
ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
【長野立てこもり殺人事件判決】「絞首刑になるのは長く辛く苦しいので、そういう死に方は嫌だ」死刑を言い渡された犯人が逮捕前に語っていた極刑への思い
NEWSポストセブン
米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
問題は小川晶・市長に政治家としての資質が問われていること(時事通信フォト)
「ズバリ、彼女の魅力は顔だよ」前橋市・小川晶市長、“ラブホ通い”発覚後も熱烈支援者からは擁護の声、支援団体幹部「彼女を信じているよ」
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン