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【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点

『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊

『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊

 探偵事務所で調査員として働く小暮修(萩原健一)と乾亨(水谷豊)の活躍を描くドラマ『傷だらけの天使』(日本テレビ系・1974年10月~1975年3月)が放送されてから50年が経つ。今では伝説的なドラマとして語り継がれる同作について、水谷豊は何を思うか。『水谷豊自伝』(新潮社)共著者の作家・松田美智子氏が水谷に話を聞いた。【全3回の第1回】

「ショーケンさんが僕を亨の役に選んでくれた」

「あの番組でショーケンさんと僕は、PTAが嫌う俳優のベストスリーに入ったんですよ」

 1974年10月から1975年3月まで日本テレビで放映された『傷だらけの天使』について、水谷豊はそう振り返る。

「当時は視聴率があまりに酷くて、途中で打ち切りの話も出ていました」

 今や伝説のテレビドラマとなった『傷だらけの天使』だが、放映開始からしばらくは一桁台の視聴率が続き、最終回でようやく19%を超えた。

 監督には、深作欣二、工藤栄一、神代辰巳、恩地日出夫など錚々たる名前が並び、手持ちのキャメラで本編並みの撮影が行なわれた。脚本も市川森一をメインに売れっ子の作家を起用。それでもPTAが嫌った大きな要因は、毎回のように女性のヌードやセックスシーンが登場したからである。

「子供には見せられない俗悪番組とか言われたけど、なんどか再放送されるうちに、評価してくれる人が増えたんですね」

『傷だらけの天使』は、萩原健一が演じる木暮修と、水谷が演じる乾亨のバディものである。修は「綾部情報社」という怪しげな探偵事務所の調査員で、亨はその弟分だ。

「ショーケンさんが僕を亨の役に選んでくれたと聞いています。僕は不真面目なことを真面目にやるタイプなので(笑)。そんなところを気に入ってくれたのでしょうか」

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