亡き同僚への想いを語った
元同僚・奥山リポーターを偲ぶ
そんな東海林さんの長いレポーター歴のなかでも、“忘れられない人”の1人として明かしたのが、元同僚で『おはよう!ナイスデイ』(フジテレビ系)でともに事件リポーターを務めた奥山英志さん(61歳没)の存在だった。
「リポーターという仕事に情熱を燃やし、事件があればどこへでも飛んでいくような方でした。1985年に起きた『日航ジャンボ機墜落事故』のとき、彼はカメラマンとともに御巣鷹山の頂上まで登ってリポートしたんです。私はヘリコプターに乗って取材していたので、上から彼らの姿が見えました。ガタイが良くて体力があって、頼もしかった」
奥山さんは2011年に突如、行方不明となり、連日メディアを騒がせた。その後、奥山さんは調布市内の公園で亡くなっていたことが遺族によって明らかとなった。
「どうしたのだろう、と心配していました。ただ、ご本人が考えてのことだと思うから、私からは何もお話しできない。ご両親が名古屋にいらしたようで、生前、お年をめした両親の様子を見に、ときどき会いにいっていたから、親孝行な方だなあと思っていたのだけれど……。本当に残念でした」
亡き同僚への想いを胸に、東海林さんの“現場”は今後も続いていく。
(了。前編を読む)
取材・文/中野裕子(ジャーナリスト) 撮影/山口比佐夫