国内

国民民主と維新、参院選候補者は熟慮して決めた? いつか見た名前が並ぶのは人材不足か有権者が「舐めプ」されているのか

2010年の事業仕分けで、山尾(菅野)志桜里氏は舌鋒鋭く迫った(2010年11月写真撮影:小川裕夫)

2010年の事業仕分けで、山尾(菅野)志桜里氏は舌鋒鋭く迫った(2010年11月写真撮影:小川裕夫)

 2025年7月に行われる予定の参議院議員選挙の立候補予定者が明るみに出るたびに、SNSでは賛否の声が飛び交っている。政権交代を実現してほしいという期待の声、意見の相違よりも知名度なのかという批判など、さまざまだ。選挙と政治の取材を続けているライターの小川裕夫氏が、国政の議席数減に悩む日本維新の会と、勢いにのっている国民民主党、与党である自由民主党が共通する「悩み」と、「舐めプ」な思惑への警戒についてレポートする。

 * * *
 2024年10月15日に投開票された衆議院議員選挙は自民党・公明党が大敗を喫し、衆議院で過半数割れとなった。それまで自民党と公明党の与党だけで法案を成立させることができたが、選挙後は他党の協力なしで成立させられなくなった。

 国民民主党は「対決より解決」を謳い文句に支持率を伸ばし、衆院選では議席を4倍にまで増やした。そのため、永田町では自民党と公明党が国民民主党を与党陣営に引き入れようという話が絶えない。

 衆院選で議席を4倍に増やした国民民主党が躍進し、勢いを感じさせることは事実だろう。しかし、議席数は28と多くはない。一方、野党第一党の立憲民主党は衆院選で98から148と50も議席を増やした。数字だけを見れば、立憲民主党の方が議席数を増やしている。

 そのほか、れいわ新選組が3から9、参政党が1から3へと増やし、国政選挙に初挑戦した日本保守党も3議席を獲得した。

 野党全体が大幅に議席を増やす中、野党で一人負け状態だったのが日本維新の会(維新)だ。与党大逆風にも関わらず、維新は議席を44から38へと減らした。それでも国民民主党よりも現有議席は多いのだ。

議員という職にしがみついている?

 日本維新の会は紆余曲折を経ているものの、そのルーツは橋下徹大阪府知事(当時)が2010年に松井一郎氏や自民党大阪府連の議員たちともに立ち上げた地域政党の大阪維新の会だ。橋下府知事の強烈なキャラクターが人気を呼び、大阪維新の会および後継政党は大阪で絶大な支持を得てきた。その人気は橋下氏の後を引き継いだ松井氏にトップが交代しても変わらなかった。いや、むしろ高まっていたと言っていい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト