通算勝利数は日本競馬史上10位で現役最多という名伯楽・国枝栄調教師
中学時代にヒカルイマイに魅せられて競馬ファンになったけれど、仕事としてこの業界に入れるとは思っていなかった。しかし大学を卒業する時期に美浦トレセンができて厩舎が増えることになり、開業したばかりの厩舎に調教助手として入り込むことができたんだよ。そして調教師としてデビューする頃はオグリキャップ全盛期で一気に競馬ブームとなり、その後サンデーサイレンス産駒が驚異的な活躍をし始め、何頭か手掛けることができた。馬券の売上も右肩上がりになって、競馬が一般的に認知されるのにうまく乗ることができたのはラッキーだったと思っている。
初めて重賞を勝つことができたのは、開業9年目のことだった。
【プロフィール】
国枝栄(くにえだ・さかえ)/1955年岐阜県生まれ。東京農工大学農学部獣医学科卒業後の1978年から美浦・山崎彰義厩舎で調教助手。1989年に調教師免許を取得して1990年に開業、以後優秀調教師賞7回、優秀厩舎賞7回。主な管理馬はほかにブラックホーク、マツリダゴッホ、サークルオブライフ、ステレンボッシュなど。
※週刊ポスト2025年6月20日号