見ず知らずの人から学校へ根拠がない中傷が(イメージ)
「もともとは、オーディションに合格した女子生徒とはかなり仲がよかったと聞いていますが、友達が急に有名になり、うらやましかったと泣いて釈明しました。また、学校内だけではなく、いわゆるフォロワーなど直接面識がないと見られる人たちからも、学校宛てに同様の悪質な虚偽通報があります。警察に捜査してもらうほどの大きなトラブルではないものの、本人や親御さんだけでなく、学校全体が不安に陥っています」(公立中学校教頭)
同級生から嫉妬による嫌がらせを受ける、というのは昔からあることだろうが、SNSでしか存在を知らない見知らぬ人たちからの誹謗中傷というのは、現代らしい現象だろう。それでも、アイドルになりたい子供たちは多い。だが、SNSを中心に活動するアイドルや、小さな事務所に所属するローカルアイドルの存在、大手であっても理不尽なことに巻き込まれるなどのトラブルがネットで可視化された結果、アイドルそのものへの否定的な反応も根強い。
根強く残る「偏見」
「先生や学校側の理解が足りないとしか思えません。アイドル活動は別にやましいことでも何でもない。所属している事務所だって、SNS界隈では有名な大手です。それでも、アイドルなんか駄目だと一刀両断され聞く耳をもってもらえません」
涙目でこう訴えるのは、 娘が都内の公立中学校に通っているという会社員の男性(40代)。数年前、都内の繁華街を家族で歩いていたときに、現在のマネージャーからスカウトを受け、娘を事務所に所属させることを決めたという。
「所属した事務所はテレビや雑誌で活躍する子が少なくて、最初は大丈夫かと不安もありましたが、調べると、大手芸能事務所傘下でしっかりしている。なのに、担任の先生や部活の顧問の先生は”ネットアイドルなんかいやらしい”、”風俗で働かせられたりする”恐れと、活動を認めてくれない。活動をするなら部活も辞めろと突きつけられて」(会社員の男性)
一時期、教員だけでなく友達やパパ友、ママ友の間でも「怪しいアイドルをしているらしい」と噂が広まり、ついには「パパ活している」とまではやし立てられ、すっかり娘は意気消沈してしまったと振り返る。
「確かにアイドルが多すぎてピンキリですからね。ですが、悪貨が良貨を駆逐されたとの思い込みから、真面目に取り組もうとしている子までそうした色眼鏡で見られるのは、頑張っている娘に対しても申し訳なかったです」(会社員の男性)