「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏
故郷の母親に20万円の送金を頼み、即日審査を受けられる消費者金融に申し込んだ
「とにかく、ちゃんと説明しようと思って。たしかにホテルには行ったんですけど、亜李紗は10分もしないうちに出て行っちゃったから、お金ももらっていないし、裏オプもしてないですし」
すると店長はあっさり引き下がった。「わかりました。あなたを信じます」と言い、「裏引きの契約違反の分、150万円だけ本日中に支払ってください」と続けたという。丸山さんには、手放したアウトバックの金としてまだ70万円ほどの貯金があったが、まったく足りない。
「今日の今日はお金がありませんと言ったら、『じゃあ、警察行きますか。裏引きって、法律上は横領の扱いになるんですよ。だからあなたは逮捕されますけど、いいですか』みたいな感じで……」
店長に促されるまま、丸山さんはまず故郷の母親に電話をかけ、正午までに20万円を送金するよう頼んだ。次に、スマホから即日審査を受けられる消費者金融に申し込みをした。
「仕事で使っているパソコンがいきなり壊れて、どうしようもないんだ。すぐに買わなきゃいけないと、お母さんには嘘をつきました。サラ金は15万円しか借りられなかったです」