事件が起こったマンションの共用部。壁面と地面には血痕が残されていた
現場となったサブエントランス前には、複数の人が集まっていたという。ある目撃者がスマートフォンでその様子を動画撮影しており、その動画に、2人の会話内容が残っていたという。以下は、犯行直前に2人が交わしたとして、検察官が読み上げたやり取りだ。
Aさん「ねえ、ほんと話を聞いて。言えないことがあるの」
和久井被告「嘘つくな」
Aさん「ほんと、そうなの」
和久井被告「うるせえんだよ」
Aさん「やめて、やめて、やめて」
和久井被告「死んでくれ」
そして、被告はAさんに向かってナイフを振り下ろしたという。その直前までの映像も、法廷内で再生された。
Aさんには心臓・両肺・脊髄・胃などに何箇所もナイフの傷が残っていた。被告は持っていた1本目の果物ナイフが折れると2本目を取り出し、何度もAさんに突き立てたという。
和久井学被告は7月9日の公判で、自ら弁明するという。
(了。前編から読む)