六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
竹内若頭が目指す「山口組200年計画」
その後も静岡駅には続々と全国の有名暴力団組織が到着する。現地警察関係者が確認できただけで松葉会(東京)、双愛会(千葉)、東声会(東京)が来訪したという。警察関係者が語る。
「いずれの組織も20分前後で施設を後にしていることから、挨拶や近況報告をする程度の会話だったでしょう。世間の人からすれば『集まる必要があるのか』という疑問も出るだろうが、こうした集まりをヤクザはとても重要視する。
“前回は来た幹部が来ていない”などというだけで揉めるケースも少なくない。今回、警察関係者の間では、六代目が司組長─竹内若頭体制になったことで各組織の来訪者に変化があるかどうかに注目が集まっていた」
翌日は、司組長は愛知県内の二次団体本部に移動し、共政会(広島)、親和会(香川)、合田一家(山口)、福博会(福岡)、会津小鉄会(京都)と西日本圏の暴力団トップと面会。3日目は住吉会の小川修司会長が来訪している。前出・実話誌記者が今回の暑中挨拶について、こう感想を持ったという。
「今回訪れた10組織のうち住吉会(東京)以外は六代目山口組の親戚・友好団体です。住吉会も親戚団体ではないが、西口茂男前総裁と司組長の縁があり両組織間では長年、交流が続いている。
今年創立110周年を迎えた山口組だが、竹内若頭は組織の大幅な若返りを図ろうとしていて、一部では“山口組200年計画”とまで言われている。構成員数が減少し、警察当局の規制も厳しいなか、組織を刷新し平和共存路線を歩んでいく姿勢が見受けられた」
しかし、その矢先の7月9日に六代目山口組を震撼させる緊急事態が起きていたことがわかった。次稿で詳報する。