まだわずか15歳(Facebookより)
その後、親族宅に匿われていた少年と少女が警察に身柄を確保され、2人はニコーリさんの殺害をついに自白した。殺害の背景には、未熟な恋愛関係と嫉妬の感情が渦巻いていた。
犯行当日、3人の間で起きたこと
「ニコーリさんと少年はかつては同じ学校に通っていた幼馴染でした。しかしニコーリさん一家が別の街へ引っ越してからは、遠距離恋愛を続けていたようです。事件の直接の引き金として、容疑者らは『ニコーリさんが少年と少女の交際を受け入れられずにナイフを持って襲いかかってきたので、正当防衛のために殺害した』と主張しています。事件の根底には、三角関係のもつれがあった可能性があります。
一方、少年と少女の供述には食い違いもあり、そもそもニコーリさんは意図的に容疑者らにおびき出され、最初から殺害が計画されていた可能性も視野に入れて、警察は捜査を続けています。犯行当日、3人の間で何が起こったのかは今後詳しく明らかになっていくでしょう」(前出・国際ジャーナリスト)
7月20日、ニコーリさんの遺体は故郷モコカの墓地に埋葬された。母は、娘の卒業式で撮った写真と、お気に入りだったテディベアのぬいぐるみを胸に抱え、葬儀に参列したと伝えられている。
「優しく、親切で、穏やかで、愛情深く、勉強熱心で才能があり、絵を描く人で芸術的で、賢く、献身的で、面白く、いたずら好きで……。娘は、ここに書ききれないほど、多くの素晴らしい資質を持っていました」
無残にも命を絶たれた少女の母は、Facebookにこう悲しみの言葉を綴った。
幼馴染の男女の間で起きた凶行。司法当局は、両容疑者が18歳未満であることから「児童・青少年法(ECA)」に基づく措置を取り、2人の少年院送致を決定。押収された2台のスマートフォンには、犯行の準備や動機を示す重要な痕跡が残されている可能性があり、現在も解析が進められている。