人気が無くなった海岸にサーファーが現れた(イメージ)
大地震の震源が日本からは若干離れた場所であった、ということも、ある意味で日本国民に「余裕」を持たせてしまったのではないか。関東の某ビーチ近くにある飲食店のオーナーは、市民に避難を呼びかける「防災無線」が鳴り響く中、信じられないような光景を目にしたという。
「津波が来るとなって、この辺りは海岸のすぐ近くでしょう? 浜にいた若い人やサーフィン中の人たちが一斉に陸に上がってきてね、パトカーも何台も来て、1時間もしないうちに浜は無人になったんです」(飲食店オーナー)
営業準備中だったが、即座に臨時休業を決めたオーナー。間も無く、妻と二人避難準備を終わらせ店を出たが、無人だったはずのビーチに、サーフボードを持った数人の人影があったという。
「見回りや警察がいなくなった頃合いを見計らったのか、波立つ海に数人の若い男達が入っていきました。気がついた近隣住人が危ない、戻れと必死で叫びましたが、聞こえているはずなのに無視。私たちだって自分の命が大切ですから、叫び続ける住人を説得して、なんとか同じ車に乗って避難しました。勝手な行動のおかげで、見ず知らずの人たちさえ危険に巻き込もうとしたし、何より海や自然、命をナメている。サーファーとしてもありえない」(飲食店オーナー)
オーナー自身がサーファーということもり、非常識かつ、他人の命まで危険に晒した男らを「絶対に許せない」と憤る。ほかにも、津波警報や津波注意報が発令され、避難指示等が出ていた各地の海岸やビーチ、漁港などでも「海で泳いでいる人がいる」「様子を見に来た人がいた」といった目撃情報がSNS上に複数、書き込まれていた。似たような危険行為が全国各地で相次いでいたのであるが、それ以外にも様々なトラブルが発生している。
「テレビも役所(の放送)も全部逃げろと言っている。でも客はヘラヘラして逃げない。どうすりゃいいんだって感じだったね」
神奈川県内のマッサージ店オーナーが、津波警報が出たことで休業を決めたのは、当日昼前。すでに客もいたが、付近の店も臨時休業を決め、万一のために、店のある海辺から、山側にある自宅に帰宅すれば安全だと考えた。だが、そのことを客に告げると怒り出したという。