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メキシコ五輪得点王・釜本邦茂さんが語っていた“点取り虫”になる原点 “勝負に勝たなければならない”の信念は「三国志」に学んでいたと語る

日本サッカー界のレジェンド・釜本さん

日本サッカー界のレジェンド・釜本さん

 銅メダルを獲得したメキシコ五輪(1968年)のサッカーで得点王に輝くなど、日本歴代屈指のストライカーとして知られる釜本邦茂さんが8月10日、肺炎のため大阪府内の病院で死去した。81歳だった。

 右足、左足、頭でも得点できる万能型のストライカーだった釜本さんの口癖は「FWが人にパスを渡してどないするねん。職場放棄もええとこや」というものだった。

「オレはパスをもらったら、即振り返ってゴールへ向かってシュートしたね。試合中に先輩から“ちょっとは守れ”といわれたが、“点取りゃいいんでしょう”と(前線から)下がらなかったこともある」

 そう笑い飛ばしていたこともある。2010年から2014年までサムライブルーの監督を務めたが、ブラジルW杯でグループリーグを敗退したことで退任したアルベルト・ザッケローニ監督のサッカーについてこのように話していたことがある。

「彼らは自分たちのサッカー、すなわちパスサッカーをすると言い続けた。サッカーとはパスをしなければならないが、つなぐサッカーだけでは最後は点を取れないということを、今回のW杯で証明したようなもの。

 誰かが個人で突破する、組んでペアで突破する、あるいはグループで突破するというような、最後の局面を破るサッカーが必要。メッシのように体勢を崩しても最後にシュートを打つ、ブラジルのようにドリブルで抜いてシュートを打つ、あるいはワンツーでポンポンとつないで打つシュートなどもある。

 そのなかで、日本はどういう局面で相手のゴール前を破るかということ。つなぐのはいいんですよ。問題はその先のゴールをするのにどうするかを考えなきゃ」

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