ブログ上の発言がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
銀幕のスターであり、歌手としてヒット曲『時には娼婦のように』を歌った俳優・黒沢年雄(81)。戦後激動の時代を生き抜き、幾度のがん手術がんも乗り越えた黒沢だが、最近は自身の考えを綴ったブログの内容が“プチ炎上”することもある。
8月21日、『世の中は宝の山だぜ(笑)』というタイトルの投稿に書かれた「その気になれば月50万位稼ぐのは簡単」という一文が炎上。〈当時とは社会状況が違う〉〈ご気楽なコメントは控えてください〉などとSNS上で批判を浴びた。
前編記事で黒沢は、若い頃家族のために複数の仕事を同時にこなし、汗水垂らしてお金を稼いだと語っていた。しかし話を聞き進めると、今の本人は労せず、汗をかかずに「お金を転がしている」というのだ——ライターの河合桃子氏が聞いた。【前後編の後編。前編から読む】
「キャバレーで吐瀉物を率先して掃除」
昼は車とミシンとベッドの営業を同時にやって、夜はキャバレーのボーイ、その後は朝までバーテンダー……黒沢さんが語った当時の働き方は、今の時代の価値観からかけ離れている。いま、Z世代と呼ばれる若い世代には「タイパ(タイムパフォーマンス)」という価値観が流行っているんですよ——そう言うと、黒沢さんはこう断言するのだった。
「短い時間で高い満足? それは無理、100%無理!
僕はキャバレーやバーで働いてた時、他人の吐瀉物も率先して掃除しましたよ。人の嫌がることをやるんですよ。他の人が喜ぶことっていうのは、そういうことなんです。『人が嫌なこと』『効率の悪いこと』を率先して頑張る姿を見て、チップをくれる客がいたりさ」
さすが、ブログで若者を叱責するだけの経験をしてきた黒沢さん。しかし、急にこんなことを言い始めたのだ。
「でもね、少なくとも月50万は無理でも、いまは20、30万は簡単に転がせますよ(笑)」
また一体、この人はなにを言う気だ……「と、言いますと?」と聞くと、あっさり「株です!」と答える。
「僕も今ね、シニアマンションで悠々自適の日々だけど、脳のトレーニングで株をやってるんですよ。月に20万から30万の利益がありますよ。タイパだなんだと言うなら、株をやれば良いじゃない」
認知症を患った妻を介護した末、いまは老人ホームに入居させ、自身はシニアマンションに入居。悠々自適の生活を送っている黒沢さんだが、“脳トレ”と称して株で汗をかかず稼いでいるというのだから、恐れ入る。