参院選の得票をもとにした次期衆院選の獲得議席推計
郵政解散(総選挙)の際、小泉元首相は自民党の造反組議員の選挙区に刺客候補を擁立し、反対派の多くを落選させた。食事会で小泉元首相は石破首相に具体的にどんなアドバイスをしたのか。
本誌・週刊ポストは出席した山崎氏に取材した。山崎氏が語る。
「郵政解散については私と武部さんが話した。郵政解散の時は、私自身が郵政民営化法案を審議する特別委員会の筆頭理事を務めていたし、武部さんは幹事長を務めていたから。郵政解散の候補者選びなどで私たちが刺客を立てるなどの仕事をしていたので。まあ、昔話をしました」
──石破首相はどんな感想を言っていたか。
「石破さんは何も話さなかった。(真剣に)聞いていただけでした。小泉も聞いていただけ」
──総裁リコールになれば首相は解散・総選挙に踏み切るとの見方がある。
「石破おろしは成功しないでしょう。総裁選はしない。これは全国の県連の世論調査を見ればわかります。総裁選は行なわれず、石破政権はあと2年は続くでしょう」
山崎氏は解散の可能性についてそう煙に巻く言い方をした。
ちなみに、2004年当時に参院選敗北の責任をとって辞任を表明した安倍晋三・幹事長を「幹事長代理」に降格させて執行部に残す人事を行なったのは小泉元首相であり、後任の幹事長に就任したのが、今回の会食に同席した武部氏だった。石破サイドが検討しているとされる「森山幹事長代行、進次郎幹事長」という人事案も純一郎氏の政治手法から学んだものだと言える。
石破政権を支える小泉父子の存在が示唆しているのが、郵政解散の手法で反石破勢力を駆逐する“リコール潰し解散”なのだ。
(第3回に続く)
※週刊ポスト2025年9月12日号