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【「タワマン文学」作家・外山薫氏が緊急寄稿】高級老人ホームに訪れてすぐに感じた“違和感の正体”とは「女性だけが華やかな空間にいて…」

ここ数年で急増しているというタワーマンション型の老人ホーム(写真/イメージマート)

ここ数年で急増しているというタワーマンション型の老人ホーム(写真/イメージマート)

 ここ数年で、タワーマンション型の老人ホームをはじめとした「高級老人ホーム」が急増しているという。

 介護や施設選びのアドバイスを行う株式会社プランドゥ代表取締役の脇俊介氏(介護総合情報サイト『MY介護の広場 老人ホームを探す』統括マネジャー)氏によると、「高級老人ホーム」に入居したものの人間関係で苦しみ、退去するケースもあるという。

 現代の欲望が渦巻くタワーマンションを舞台に、人間のリアルな実像を描き出し、「タワマン文学」の第一人者として知られる作家の外山薫氏。同氏が近著の取材で訪れたという都内の高級老人ホームで見た光景は、「富裕層の理想の老後」というイメージに一石を投じるものだったという。今回は、外山氏からの寄稿文を掲載する。

 * * *

 先日、小説の取材で都内の高級老人ホームを訪れた。都心とは思えぬような広々とした空間にセンスの良い調度品、和・洋・中から選べる健康に配慮した料理に隅々まで配慮が行き届いた従業員と、ハード・ソフトとも五つ星ホテルかと見紛うような環境に圧倒されるばかりだった。

 入居一時金だけで数千万円から、部屋によっては一億円を超えるという。使いきれないほどの富を手にした人間のみが入場できる社交クラブとしての側面も持つ終の棲家は、庶民である私にはあまりにも縁遠い世界だった。

 現代の楽園のような場所で余生を過ごすことができる入居者はさぞかし幸福だろう──。そんな、取材を始めた当初の見立てが違和感に変わっていくまでにそう時間はかからなかった。

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