2003年6月11日、インディアナ州ゲーリー市役所に到着し、故郷の街から市の鍵を受け取る様子(時事通信フォト)
マイケルって、歌の時に、『アォー』『アッー』『ダッ』とかだすじゃないですか、だからその表情をしてもらおうと思って、お願いしたら、マイケルが『I don’t say that!』って否定するんですよ。
いや、言ってますよ、いつも! って僕が追求したら、やっぱり『I don’t say』と笑っているんですよ。絶対に認めないんですよ。それで『ダッ』は言っていますよね? その顔はやってください! と念を押したら、やっぱり『I don’t say that!』と否定するんですよ。いや、言っていますよ! って言っても全く認めない。
最終的には僕がphotoshopで合成して作ることに決めたので、笑って終わりましたが、きっと照れ屋だから、思わぬところを指摘されて恥ずかしかったんでしょうね……」
そんななかマイケルは、意外な言葉を佐々木さんに投げかけたという。
「撮影していたら、マイケルから僕に話かけてくるんですよ。『君のそのヘアスタイルかっこいいね』って。僕は当時、ロングヘアで左側に3本線でシルバーのエクステをつけていたんですが、それがオシャレでかっこいいって褒められたんですよ。
それで、マイケルもこのヘアスタイルにしたら? って提案したら、『考えておくよ』って。結局その髪型は見なかったですけどね(笑)」
ふたりだけの60分間、それだけでも宝物に値すべき時間だ。だが、佐々木さんは更なるチャレンジを試みたという。
記事後編では、佐々木さんがマイケルにおねだりした“プレゼント”や、ふたりだけの思い出について語った。
【プロフィール】
佐々木 和則(ささき・かずのり)/クリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー