国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
北欧ノルウェーの王室が揺れている。「開かれた王室」の象徴的存在として、かつては国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(28)が、女性に対するレイプ4件を含む32件の罪で起訴されたからだ。
ホイビー氏はメッテ・マリット皇太子妃の長男だが、同妃が2001年にホーコン皇太子と結婚する以前に、別の一般男性との間でもうけた子であり、王族の血は引いていない。しかし母親が王室入りしたことで、幼少期から王室行事に姿をみせるようになり、「リトル・マリウス」と国民に親しまれてきた。
全国紙国際部記者はホイビー氏の転落ぶりをこう説明する。
「ホイビー氏は、シングルマザーから王室入りを果たした母親のシンデレラストーリーも手伝って、幼少期から王室行事に姿をみせるたびに、頻繁にメディアに取り上げられてきました。魅力的なルックスもあり、国民にとって愛すべき王室の象徴のような存在だったのです。
ただ当のホイビー氏は2017年、20歳のときに『民間人として生きる』と表明して王室行事には姿をみせなくなりました。自由な生き方を求めて王室と距離を置いたホイビー氏に国民も理解を示していたようですが、このあたりから派手な交友関係やナイトライフが注目されるようになりました」
王室を飛び出した彼は“おかしな方向”へと向かってしまった。