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【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び

アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)

アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)

 9月26日に最終回を迎えるNHK朝ドラ『あんぱん』。放送開始以来、作品の人気を支えてきたのが主人公2人を取り巻く個性豊かなキャラクターたちだ。

 やなせたかし先生をモデルとした柳井嵩(北村匠海)の恩師であった芸術学校の先生・座間晴斗役を務めた山寺宏一は、アニメシリーズ『それいけ!アンパンマン』でジャムおじさん、カバオくんなど複数のキャラクターの声を担当している。今回の撮影を通じて得た思いを語った。

 * * *
 3日間だけの撮影でしたが、忘れられない素晴らしい経験になりました。まさか、やなせ先生の恩師がモデルの役をやらせていただけるとは。

 今年で声優生活40年、アニメ『それいけ!アンパンマン』でもジャムおじさん、めいけんチーズ、カバオなど複数のキャラクターを担当してきた、そのご褒美なのかもと勝手に思っています。

 演じた座間については、脚本を読んで「なんてユニークで魅力的な人物なんだ!」と嬉しくなりました。と同時に、「自分に務まるだろうか」というプレッシャーも。

 劇中で座間が学生に言った「学校での勉強より毎日銀座に行け」とは、実際にやなせ先生が恩師に言われた言葉です。図案科の歌『ワッサン』も、先生の生き方の原点になったそうです。

 座間の存在も、その後の嵩の生き方や作品に影響を与えたに違いない、と思いながら演じました。

 長年、アニメに携わってきて、やなせ先生がどんな思いを込めたのかわかっていたつもりですが、『あんぱん』によって理解がより深まりました。

「アンパンマンが僕ら夫婦の子供だ」というやなせ先生の言葉からわかるように、暢(のぶ)さんの存在があってこそのアンパンマンだと思います。

 ドラマでアンパンマンの顔を替えるジャムおじさんの絵が初めて登場したシーンでは、今田(美桜)さん演じるのぶの目からあふれる涙に僕も号泣し、アニメで「新しい顔だよ」のセリフを言える喜びを改めて感じました。

 やなせ先生が残してくださった素敵な言葉を胸に、これからも頑張っていきます。

【プロフィール】
山寺宏一(やまでら・こういち)/1961年生まれ、宮城県出身。『それいけ!アンパンマン』でジャムおじさん、カバオくんなど複数のキャラクターの声を担当。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演。

※週刊ポスト2025年10月3日号

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