送検時の濱田淑恵被告
コードを繋ぐ3人と、繋がなかった濱田被告
「今日決行します」、「車に乗って飛び込む形なので準備してください」と濱田被告から告げられ、滝谷被告によると「あれよあれよという間に」、AさんやBさんとその心境を話すこともなく、そのときを迎えた。
濱田被告の提案で鎮痛剤を購入したが、車ごと飛び込む場所が見つからないとして、人気がなかった現場の海岸に到着する。
車に積んだマイクのコードは、左から滝谷被告、Bさん、Aさんとお互いに結び合った。濱田被告は誰とも結ばなかった。
検察官からは濱田被告がコードを結ばなかった理由を聞かれたが、「言い方はわからないが、するまでもないというか、立場の違い」などとして、詳細な理由は記憶にないとした。
その後、4人で一歩ずつ海に歩を進めた。誰からか、溺れ始める音を聞き、滝谷被告も水に潜ったり、苦しくて水面から出たりを繰り返した。その際、濱田被告から「恐くなったらお互いに沈め合え」という言葉を思い出した。
弁護人「あなたは誰を沈めようとしたのですか」
滝谷被告「濱田被告です。エロヒムのところに行くのは濱田被告と思ったので」
弁護人「するとどうなりましたか」
滝谷被告「濱田被告は『やめてー』と言って離れていきました。私はそれを自殺を中止する指示と思って、バシャバシャしている二人を止めようとしたが、パニックになっているのか聞き入れてもらえず、どちらかから沈められ気を失いました」
その後、意識を取り戻したのは、なおも海上であったという。滝谷被告は、持っていたリュックを抱えるようにして浮かんでいた状態であったと主張する。濱田被告も近くで浮かんでいたと言い、滝谷被告に気付くと「目を覚ましたか」などと言い、空に向かって「お前ら覚えておけよー」などと叫んだなどと言う。そして、Aさん、Bさんの両名が死亡したことを滝谷被告に告げた。