滝谷被告と濱田被告は相談を通じて出会った(現在は削除済み、画像は一部加工しています)
滝谷被告の求刑は「懲役2年」
検察官は、濱田被告の支配下にある当時でも自身の考えをしっかり持っており、寺崎被告のように断る選択肢がある中で自殺幇助を実行したのは強い非難にあたるなどとして、懲役2年を求刑した。
弁護人は、マインドコントロール下の特殊な世界観の下、荒唐無稽な話を信じてしまう状態であった点、決定的な犯行の準備行為を行ったわけではない点を指摘。すでに集団からは抜けて、深く後悔し、今後の被害回復に努めていく姿勢を見せていることなどを主張した。
滝谷被告は、最後に事件の関与への反省、遺族への謝罪を述べたあと、「私がお手伝いさせていただけることであればさせていただく」などと、今後の事態の回復、事実の究明に向けた関与を誓約した。
寺崎被告については被告人質問が次回期日まで持ち越された。恐らく文書偽造に関連する事件時の様子が質問されると思われる。
滝谷被告の判決は10月末に言い渡される。複雑怪奇な事情の事件の全体像が徐々に明らかになってきたが、本丸である濱田被告の初公判の日程はまだ決まっていない。
(了。第1回から読む)
◆取材・文/普通(裁判ライター)