濱田被告が2008年ごろ開設していたホームページ(現在は削除済み、画像は一部加工しています)
「何のために命をかけたんだ」
その後、滝谷被告は岸に向かって泳いだ。コードには亡くなった2名が繋がっており、泳げない濱田被告人も自身に掴まらせながらと、弁護人も検察官も「相当、重いのでは?」と質問するほど、にわかには信じがたい状況であったという。
濱田被告が「死亡した」と言ったことを信じ、AさんとBさんに対する救命行為は行わず、遺体も指示通りに海岸に放置した。しかし、滝谷被告にとって大きな存在であったという亡くなった2人のことを想い、「なぜ自分だけが生き残ったのか」という思いになったという。
事件後、濱田被告の口からエロヒムの話は全く出ず、まるでなかったことのようにされたという。それに対し、「何のために命をかけたんだ」と集団に対する反抗心を募らせていったという。しかし、濱田被告と寺崎被告の発案とはいえ、過去に婚姻関係のあったAさんの遺族年金を受け取る書面に嘘の申し込みをした。
滝谷被告に振り込まれた遺族年金は合計で880万円ほどだが、すべて濱田被告の手元に渡った。滝谷被告は「二人の死を利用し金を得る画策している話を聞くのが辛くて、もうこんなところ嫌だ」として、集団を抜ける決意をしたという。
滝谷被告は不正受給であった遺族年金の返金と、今後行われる濱田被告の裁判において求めがあれば証言台に立つことを誓約した。