弘道会の野内若頭は分裂抗争で一躍有名に

弘道会の野内若頭は分裂抗争で一躍有名に

 注目を集めているのが今回、弘道会トップに立った野内会長だ。高山相談役が興した弘道会傘下組織の高山組出身で、2005年に弘道会の直参に。2007年に若頭補佐、2019年に若頭に就任している。中核組織・弘道会の中でも“武闘派”として名が通っていて、多くの抗争事件に関与している。

「分裂直後の2015年10月、長野県飯田市で六代目山口組傘下組織の元組員を、その兄貴分だった元幹部が射殺する事件が起きました。射殺された元組員は神戸山口組に移籍する動きを見せていたと言われていて、分裂後初めて犠牲者が出たことでメディアも大きく報じました。

 事件直後、野内会長は両組織が睨み合う最前線で指揮を執ったことで一躍、名が広まった。2017年には六代目山口組傘下組織だった(当時)会津小鉄会で分裂騒動が起き、本部事務所を双方が占拠し合う事態が起きたが、この時にも野内会長は現場に立っている」(前出・実話誌記者)

 2024年10月、野内会長は詐欺容疑で逮捕されているが、この事件は「警察が野内会長を“要注意人物”として警戒していた証拠」と前出・警察関係者はこう口にする。

「野内会長が自らの意思で指を切断したのに、医療関係者に“過失だ”と申告し、国民健康保険を適用、医療費の支払いを免れたなどとしたという容疑でした(その後、不起訴)。

 どうやら稲川会傘下組織と起きたトラブルで、けじめをつけるため自らの指を切断したようです。弘道会の若頭ともあろう人物が自ら指を詰めたというのは、業界内でも驚きで話題になった事件。

 警察は六代目山口組内の情報収集目当てで直参組長を軽微な罪で逮捕することはありますが、当時は直参組長でもなかった野内会長を逮捕したということに警察関係者でも驚きの声が出たほどだ」

 野内会長のみならず、野内組組員も多くの抗争事件を起こしている。

「たとえば2019年4月、野内組組員が神戸山口組の中核組織・山健組ナンバー2の若頭が包丁で刺される抗争事件が起きた。この“報復”として神戸山口組も銃撃事件を起こし、その実行犯として山健組トップだった中田浩司組長(当時)が逮捕される衝撃的なニュースにもなった(現在、係争中)。

 他にも2020年12月に神戸山口組傘下組織の本部を襲撃した事件や2022年6月には神戸山口組トップの井上邦雄組長宅を銃撃するなど、メディアも報じる抗争事件を起こしてきた。

 こうした抗争での活躍に司組長も野内会長を寵愛していると言われている。司組長、竹内若頭が、どう野内会長を起用していくかで“8代目”候補かどうか見えてくるだろう」(同前)

 司組長、高山相談役、竹内若頭、そして野内会長──弘道会の行動に警察、メディアは強い関心、警戒を寄せている。

腹心を失った竹内照明若頭

今年7月、急逝した津田力若頭補佐(当時)の葬儀での竹内照明若頭(以下、肩書などは当時)

腹心を失った竹内照明若頭

今年7月、急逝した津田力若頭補佐(当時)の葬儀での竹内照明若頭(以下、肩書などは当時)

遠くを見つめる生野靖道若頭補佐(石井一家総長)

遠くを見つめる生野靖道若頭補佐(石井一家総長)

津田若頭補佐とはともに若頭補佐として抗争を指揮してきた

津田若頭補佐とはともに若頭補佐として抗争を指揮してきた

関連キーワード

関連記事

トピックス

小川市長名義で市職員に宛てたメッセージが公開された
《メッセージ画像入手》“ラブホ通い詰め”前橋・42歳女性市長「ご迷惑をかけた事実を一生背負う」「窓口対応など負担をかけてしまっている」職員に宛てた謝罪文
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
司忍組長も“寵愛”する六代目山口組「弘道会」の野内正博・新会長の素顔 「けじめつけるために自ら指を切断して…」
NEWSポストセブン
地区優勝を果たした大谷と、支えた真美子さん
《大谷翔平のポルシェに乗ってお買い物》真美子さんがシーズン終盤に取り寄せた“夫の大好物”、試合後は一目散に帰宅でくつろぐ「安心の自宅」
NEWSポストセブン
“健ちゃん”こと辛島健太郎役を務めた高橋文哉(写真提供/NHK)
《朝ドラ『あんぱん』》健ちゃん役・高橋文哉が明かす役作りの裏側 常に意識していた「メイコちゃんが好きでいてくれるには、どうお芝居で向き合うべきか」
週刊ポスト
秋場所12日目
波乱の秋場所で座布団が舞い、溜席の着物美人も「頭を抱えてうずくまっていました…」と語る 豊昇龍と大の里が優勝争い引っ張り国技館の観戦にも大きな異変が
NEWSポストセブン
新安諸島は1004つの島があることと、1004の発音が韓国語で「天使」と同じことから天使と絡めたプロモーションが行われている(右:共同通信。写真はイメージ)
「島ではすべてが監視されている」韓国人が恐れる“奴隷島”に潜入取材 筆者を震撼させたリアルな“評判”
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《「苦しい言い訳」と批判殺到》前橋・42歳女性市長が既婚男性と“ラブホ通い詰め” 弁護士が解説する「打ち合わせだった」が認定されるための“奇跡的な物証”とは
NEWSポストセブン
都内在住の会社員・馬並太志さん(インスタグラムより)
《山頂になぜピザ配達員?》ビールの売り子、寿司職人、パティシエ…登山客の間で大バズりしている“コスプレ登山家”の正体とは
NEWSポストセブン
「第50回愛馬の日」に出席された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年9月23日、写真/時事通信フォト)
《愛馬の日ご出席》愛子さま、「千鳥格子のワンピース×ネイビーショート丈ジャケット」のセンス溢れる装い ボーダーや白インナーを使った着回しテクも
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《「打ち合わせ」していたラブホ内部は…》「部屋の半分以上がベッド」「露天風呂つき」前橋・42歳女性市長が既婚の市幹部と入ったラブホテルの内装 
NEWSポストセブン
送検される俳優の遠藤
大麻で逮捕の遠藤健慎容疑者(24)、「絶対忘れらんないじゃん」“まるで兄弟”な俳優仲間の訃報に吐露していた“悲痛な心境”《清水尋也被告の自宅で所持疑い》
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左・Facebookより)
《ちょっと魔性なところがある》“ラブホ通い詰め”前橋・42歳女性市長の素顔「愛嬌がありボディタッチが多い」市の関係者が証言
NEWSポストセブン