浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
自宅について
浅香さんが亡くなった後、世志氏が「お別れ会」開催や「浅香光代記念館」設立の計画を立てたが、いずれも行われないまま今に至っているという。自宅の相続は浅香さんの息子らに行われ、内縁の夫である世志氏は「息子さん2人には会っていない……」と、多くは語らなかった。浅草の自宅がなくなり、世志はFM番組のレギュラーを持っていたのが縁で、茨城県に身を寄せることになったようだ。
──浅草のご自宅には訪問看護の事務所が入っています。
「ええ、いいじゃないですか。問題ないですよ」
──ビルの表札は「浅香光代事務所」「浅香流 家元稽古場」「浅香太郎」(愛猫)と、そのまま残されていました。
「嬉しいなー、浅香さん、名前がそのままになってるんだって、ありがたいよなー、嬉しいよなー、良かった良かった(お仏壇に向かって涙ながらに語りかけ、鼻をすする世志氏)」
──浅香光代さんと過ごした日々のなかで、何が印象に残っていますか?
「……思い出せませんね、本当に遠い昔ですもん。1999年のミッチー・サッチー騒動? 野村沙知代ね(押し黙る)」
──一人暮らしで寂しさはありますか?
「猫がいるので寂しくないです。結構楽しいですよ。猫の“たっくん”はもうおじいさんで20年近く生きています。今の楽しみはテレビでお相撲を見ること。
大横綱大鵬の孫・王鵬を応援しています。これはおもしれぇなと、ひょっとしたら横綱になるかなと思って」
──ご病気などはしてないか?
「腰が悪いだけで、ほかはお陰様で大丈夫です。いつお迎えが来てもおかしくない。でも友人からは『あと2、3年は大丈夫だよ』って言われていて、ありがたいことですね」
世志氏はそう語ると、アルバムや部屋に飾られた浅香さんとの写真を指差しながら、2人の日々を思い返していた。
(了。前編から読む)