2025年6月、中国江蘇省で開催された2025年卒予定の大学生向け就職フェア(NurPhoto via AFP)

2025年6月、中国江蘇省で開催された2025年卒予定の大学生向け就職フェア(NurPhoto via AFP)

制度そのものに欠陥があった

 都内でマッサージ店を経営する中国人は「中国人に限らず悪い外国人はいる」としてこうも話す。

「留学生の若者が「経営・管理ビザ」を取得して日本に残っている。それは中国人だけじゃない、ベトナム人も多い。あとイスラムの人たち。外国人でも土地を買えるのも、ペーパーカンパニーで保険が使えるのも日本の国が許したことだ。真面目な中国人経営者をいじめないで欲しい」

 日本の国が許した、残念ながらまったくその通りである。「経営・管理ビザ」だけでなく外免切替にしろ、外国人の土地購入にしろ、彼らは日本の制度を利用していただけだ。それがすべて、と言い切るのはミスリードだが、すべてでなくとも存在することは繰り返すが事実である。

 またマッサージ店の経営者は「これまでにいた悪い中国人」として、こうも話してくれた。

「日本で歯を全部治している、日本はお得、ありがたいと言っていた。その奥さんもまた妊娠中で手厚い日本は本当に優しい国だと。そのために日本に来たともね、そういう中国人のためのブローカーがいる」

 在留期間の多くは最初の1年だけ、更新で3年や5年となるが、その1年で別の目的は達成した、ということか。優しい国=ちょろい国とまでは言わないがブローカーにとってはそうなのだろう。

 冒頭の中国人経営者はこう訴える。

「中国の若者は就職難(国家統計局は8月、18.9%と発表)で苦しんでいる。500万円あれば日本で起業できるというのは本当にお得だった。他の先進国じゃ無理だ。そんな私みたいな者でも日本で学んで、いまは日本で起業して税金を納め、保険料の支払いとかきちんとしている。そういう中国人経営者だっていることはわかって欲しい」

 繰り返すがすべての「経営・管理ビザ」による在留外国人がそうと言っているわけではない。しかしそういう外国人、とくに明確に日本への「医療ツーリズム」や移民同然の手口が現実に商売として成立していたことも明白だ。「同然」と書いたが日本政府の公式見解は移民を受け入れていないし受け入れる予定もない(2024年5月参議院本会議、岸田文雄首相答弁)としている。

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